ロングティーを行う楽天渡辺佳(撮影・山田愛斗)

楽天渡辺佳明内野手(28)が、唯一無二の存在へと突き進む。沖縄・金武キャンプは12日、第3クール2日目を迎えた。昨季は1軍47試合の出場にとどまったが、2軍を含めると捕手、中堅以外の全ポジションでプレー。今季初実戦となった11日の練習試合・日本ハム戦(金武)では、途中出場から2安打を放ち、好スタートを切った。チーム屈指のユーティリティープレーヤーが、レギュラー争いを激化させる。

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早出練習を終えた渡辺佳が、ユーティリティープレーヤーとしての自負をのぞかせた。昨季は1軍47試合、2軍47試合に出場。捕手、中堅を除く全ポジションでプレーし、異彩を放った。「1つのポジションを狙っていく気持ちもありますけど、いろんなポジションを埋めつつ、毎日、スコアボードに名前を刻めることが僕のいいところだと思うので、頑張りたい」。チームに欠かせない唯一無二の戦力として存在感を示す。

内野手登録ではあるが、今キャンプは左翼の位置でシートノックを受けることが多い。だが、今季初実戦となった11日の日本ハム戦では、ぶっつけ本番状態で二塁の守りに就いた。「『どこでもできるように』とキャンプに入ってから監督に言われてたし、自分でも思っていること。ある程度、想定はしつつ練習はしてきたので、とりあえずそれができて良かった」。ミスなく役割をこなした。

この試合は代打からの途中出場となったが、5回、7回と逆方向に2安打を放ってバットでもアピールした。「逆方向は持ち味の1つ。そこは消さずにとは思ってますけど、それが初実戦でできたのは、すごい大きいことかなと思う」と、うなずいた。

明大の後輩にあたる、ドラフト1位の宗山塁内野手(21=明大)も自身と同じ2安打で満点デビューを飾った。「僕が1年目の時はあたふたしてた。それを思い返すとすごいなと思いますし、日本ハムもいいピッチャーばかりだったので、その中で打っていて僕も刺激をもらいました」と力を込めた。

「誰にでもできることではない」と万能プレーヤーとしての長所を生かしつつ、レギュラー奪取に照準を合わせる。後輩に負けじと、打って守ってチームをもり立てる。【山田愛斗】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【楽天】渡辺佳明にユーティリティープレーヤーの自負「誰にでもできることではない」存在感示す