アトレチコ・マドリードのシメオネ監督(ロイター)

<スペインリーグ:Aマドリード2-0マジョルカ>◇1日◇第22節◇エスタディオ・メトロポリターノ

【マドリード=高橋智行通信員】アトレチコ・マドリードはホームでマジョルカに2-0で勝った。前半26分にサムエウ・リーノのゴールで先制し、後半48分に途中出場のグリーズマンが追加点を奪った。

この日が記念すべきスペインリーグ通算500試合目となったシメオネ監督は厳しい過密日程の中、ハビ・ガランをけが、デ・パウルを出場停止で欠き、3日前に4-1で快勝した欧州チャンピオンズリーグ(CL)ザルツブルク戦からスタメン3人を変更。大黒柱のグリーズマンを休ませ、けがが回復して日が浅いセルロートをスタメン復帰させて4-4-2で戦った。

10分を過ぎたあたりからAマドリードがボール支配率を高め、徐々に相手ペナルティーエリアに近づいていく。26分にジュリアーノ・シメオネのパスをペナルティーエリア内左サイドで受けたサムエウ・リーノがゴール右隅にシュートを決め、待望の先制点をチームにもたらせた。

シメオネ監督は3日後に控えた国王杯準々決勝ヘタフェ戦を見据え、後半16分にジュリアーノ・シメオネとフリアン・アルバレスを下げギャラガーとグリーズマンを投入した。

後半43分にリケルメのFKがクロスバーをたたいた後、後半アディショナルタイムに総攻撃に出たマジョルカの隙を突いてカウンターを仕掛け、グリーズマンが前に出ていたGKグレイフの頭上を抜く鮮やかなループシュートで勝負を決める得点を記録した。

2-0で勝利してスペインリーグで3試合ぶりに勝ち点3を獲得。リーグ戦成績を22試合14勝6分け2敗の勝ち点48として2位の座をキープし、首位Rマドリードに勝ち点1差に迫った。

節目の500試合目を勝利で飾ったシメオネ監督は「私は間違いなくこの旅に大いに満足している。今はもういない多くのコーチングスタッフがここまで来るのを支えてくれたし、アイデアを共有してピッチで体現してくれた多くの選手たち、今はもういないクラブ首脳陣が我々に寄り添ってくれた。それはとても幸せなことだ」と語った。

さらに「この場で感謝の言葉を伝えたい。妻、娘たち、息子たちなどのサポートと協力がなければこのようなことは実現できなかった。長年、愛してやまないクラブに愛情と責任を注いできたことで、家族から多くの時間を奪ってしまった。もしこの500試合を分かち合うとしたら、それは彼らと一緒だよ」と家族に感謝した。

クリーンシートを達成したことについては「何度も言ってきたが、最終的に重要な戦いをするチームは失点が少ないチームだ。我々の目標はこの堅守を維持し、攻撃面で成長し続けること。チームはとてもよく戦っているし、我々はこの勝利を必要としていた。敗北を喫して悪い瞬間を過ごしてきたので、今日は勝たなければならなかった」と話した。

試合については「前後半ともにもっと早く勝負を決めることができたと思う。スコアが1-0の試合の場合、どんな状況でも引き分けに持ち込まれてしまう可能性がある。幸いにも我々は、アントワーヌ(グリーズマン)の天才的なひらめきで勝利をものにすることができた」とエースFWをたたえた。

息子のジュリアーノがベストプレーヤーのひとりだったことについては「今後も同じように働き続けてくれることを願っている。ジュリアーノはチームの一員なので、我々のやり方を分かっている。彼には改善の余地があるので、今後も向上し続けることを要求していくつもりだ」と語った。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 500試合目采配のAマドリード・シメオネ監督、息子ジュリアーノ活躍にも「改善の余地がある」