【データで見る】DeNAオースティン、初の首位打者&規定打席到達 実働5年は過去最遅
<データで見る2024ペナント・DeNA(セ3位71勝69敗3分)>
プロ野球の快記録や珍しい記録からシーズンを振り返る連載「データで見る24年」。全13回で、プロ野球を球団別に12回、最終回は日本人大リーガーを記録から分析します。第8回はDeNA。
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オースティンが来日5年目で初の首位打者に輝いた。来日5年目以降に初の首位打者は14年マートン(阪神)以来6人目。オースティンは規定打席到達も初。来日5年目に初めて規定打席到達は23年マルティネス(日本ハム=6年目)以来2人目だが、同選手は来日3年目の途中まで育成契約で実働は4年目。実働5年で到達は、過去3人の4年を上回り最も遅かった。過去の3人はいずれも国内移籍を経ての到達。オースティンの能力を信じて契約を結んだ球団にとっては、待望のタイトルになったかもしれない。
首位打者オースティンは追い込まれるまでに打ちまくった。0ストライク時は70打数33安打の打率4割7分1厘、1ストライク時は118打数53安打の同4割4分9厘。どちらのカウントでも今季のリーグ1位だった。2ストライクと追い込まれるまでは4割5分7厘の高打率。同条件では90年ブライアント(近鉄)が4割9分を記録したことがあるが、DeNAでは04年ウッズの4割5分1厘を上回って球団史上最も高い打率だった。
一方で2ストライクに追い込まれると一変。208打数39安打の打率1割8分8厘で、今季のリーグワースト4位。2リーグ制後の首位打者と比べると、58年中西(西鉄)や今季の近藤(ソフトバンク)を下回って最下位に終わった。最近では、17年柳田(ソフトバンク)が2ストライクで1割9分ながらリーグ2位の3割1分をマークした例もあるが、1割台で首位打者を獲得するのは、オースティンが2リーグ制後初めて。外国人選手で最も遅い規定打席到達とともに、2ストライク打率1割台の首位打者も珍しいケースだった。【多田周平】