広島大瀬良大地(24年9月撮影)

<データで見る2024ペナント・広島(セ4位68勝70敗5分)>

プロ野球の快記録や珍しい記録からシーズンを振り返る連載「データで見る24年」がスタート。全13回で、プロ野球を球団別に12回、最終回は日本人大リーガーを記録から分析します。第6回は広島。

    ◇    ◇    ◇  

大瀬良は6月7日ロッテ戦でノーヒットノーランを達成。5~7月に無安打試合を挟んで球団2位の37回1/3連続無失点をマークするなど、プロ11年目で初めて防御率1点台を記録した。防御率は昨年の3・61から1・86と良くなるも、白星は昨年と同じ6勝止まり。2リーグ制後、規定投球回以上で防御率2点未満だった延べ146人の勝利数は、0点台の70年村山(阪神)が14勝、1点台は145人のうち135人が2桁勝利。1桁勝利は10人しかおらず、大瀬良の6勝は74年佐藤(南海)の7勝を下回り、防御率1点台投手の最少勝利となった。

打線の援護に恵まれなかった。援護点が3点以上あったのはノーヒットを達成したロッテ戦を含め3試合しかなく、1試合平均の援護点がわずか1・76点。今季、20試合以上先発した両リーグ43人の平均援護点を調べると、最多が大関(ソフトバンク)の4・78点で、大瀬良は小笠原(中日)の2・06点を下回り最少。同じ広島でも九里は3・38点、森下も3・68点あり、2点ないのは1人だけ。2点以上もらった7試合は6勝0敗だった。

我慢のピッチングが続いた。大瀬良は5回以上投げて無失点に抑えたのが10試合。これは才木(阪神)と並び今季両リーグ最多だったが、才木はそのケースで7勝に対し大瀬良は4勝。6月29日巨人戦はスコア1-0で降板後にリリーフが打たれ白星が消え、残り5試合は味方の得点もなくスコア0-0で降板した(降雨コールド完投含む)。0点に抑えた試合は白星に直結する投手が多い中、無失点が10試合もありながら6勝に終わった大瀬良はツイてなかった。【伊藤友一】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【データで見る】広島大瀬良大地 プロ11年目で初の防御率1点台…援護恵まれず6勝止まり