ロサンゼルス五輪を目指すU-23日本代表監督に就任した大岩剛監督(撮影・佐藤成)

28年ロサンゼルスオリンピック(五輪)を目指すU-23日本代表監督に就任した大岩剛氏(52)が13日、都内で会見を行い、選手の育成、強化、メダル獲得に強い意気込みを示した。

今夏のパリ五輪に続いて2大会連続で指揮を執ることが正式に決まった。引き締まった表情の大岩監督は、使命感たっぷりに語った。

「この年代の重要性、育成年代の代表とのかかわり、A代表への選手育成ということではパリ五輪を経て、より重要であると認識しています。その責任が大きいということも含めて、しっかりとパリ五輪での経験を生かしながら、次のロス五輪に向かいたい。日本サッカー界にとっての一助になれるように頑張りたい」

さまざまな選択肢がある中で、第2期目のオファーを受け入れた。五輪後、協会と成果と課題を話し合う中で、早い段階から続投要請を受け、Jクラブからの誘いもあったが再び五輪の舞台で戦うことを選んだ。

23歳以下の年齢制限ができた92年バルセロナ五輪以降、日本初の2大会連続指揮。その強みを生かすべく「継続と一貫」をテーマに掲げた。前回は、東京五輪がコロナで1年先送りになった影響もあり、2年半という短期間でチーム作りに取り組んだ。今回は来年9月にU-23アジア杯予選に向けて、同6、7月から始動するという。

日本サッカー界の課題としっかりと向き合う。高校年代後の「ポストユース」でいかに選手の能力を伸ばすか。Jリーグ、大学、海外とさまざまな選択肢がある中で、その年代の底上げが、A代表の強化にもつながる。ポイントは「強豪国とやることで国際経験をしっかりと積むということ、そして世界を知るということ」と分析した。

パリ五輪では2年半で87人の選手を招集しチームを作りあげていった。「100人、110人、120人にしていく作業が重要だと思います。そういうことを国際試合でやりながら選手の成長を促していきたい」と「ラージ100」と位置づけて全体のレベル向上を図る。

もちろん五輪本番ではメダル獲得を目指す。今夏のパリ五輪では準々決勝で優勝したスペインに敗れ、監督自身も涙した。「五輪という大会は、日本国民の皆さんが非常に注目をして見ていただける大会ですので、そういう人たちの期待も十分に理解をしているつもりです。ロス五輪でもその期待をしっかりと成績に反映できるような準備をしていきたい」と力を込めた。60年ぶりのメダル獲得へ、新たな大岩ジャパンの戦いが始まる。【佐藤成】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【U23日本代表】続投の大岩剛監督「継続と一貫」をテーマに底上げとメダル獲得目指す