【ソフトバンク】引退決断の和田毅「辞める時に後悔をしない準備を」身を引く覚悟について語っていた言葉
ソフトバンク和田毅投手(43)が5日、現役引退を発表した。
日本シリーズ終戦から2日後、「最後の松坂世代」があまりに大きな決断を下した。球団は来季も契約を更新する方針だったことは確実。和田本人の意向を待つだけだったが、和田は「引退」を選んだ。
かつて和田は日刊スポーツの単独インタビューで「現役引退」について語ったことがある。それは松坂大輔氏が引退した21年オフだった。
和田 大輔に限ったことではないんですけど、何人かの同級生がここ数年で引退を表明しました。当然悔いがあったり、投げたかったけど投げられなかったことはあったと思う。でも最後はみんなやりきった表情をしているんですよね。僕自身も(引退が)いつになるかまだ分からない。それは今年かもしれないし、来年かもしれない。でも、「まだやりたかったな」っていう辞め方はしたくない。けがをしても「あぁ、これはやりきったな」と思えるような野球人生で締めたい。それはどれだけ自分がプレーをするために時間を費やしてきたか次第だと思う。これからも毎年そうですけど「辞める時だな」って思った時に後悔をしない準備をしていきたいと思います。
引退会見はきょう午後5時にみずほペイペイドームで行われる。後悔の言葉はないはずだ。
苦しい1年だった。本拠地開幕投手に決定しながら足の指のマメなどで出遅れ。今季初登板から3試合は2勝0敗、防御率2・12と奮闘したが、その後は2試合連続4失点。7月6日に2軍再調整となった。降格後は左膝痛などに悩まされ、9月25日に1軍復帰。中継ぎとしてプロ初ホールドをマークしたが、最後は左足付け根付近を痛めて離脱。日本シリーズの登録40人枠には入らず、別メニュー調整を続けていた。
◆和田毅(わだ・つよし)1981年(昭56)2月21日、島根県生まれ。浜田では97、98年夏の甲子園出場。早大から02年ドラフト自由枠でダイエー入団。03年に14勝で新人王。10年最多勝、MVP、ベストナイン。11年オフにFAでオリオールズ移籍。14年カブスでメジャーデビュー。16年にソフトバンクに復帰し、最多勝、最高勝率。昨季は球団最年長勝利を含む8勝。04年アテネ五輪、06年WBC、08年北京五輪日本代表。「松坂世代」で最後の現役選手。179センチ、80キロ。左投げ左打ち。今季推定年俸2億円。