舞台上にはバンドが配置され、さながらロックライブといった雰囲気だ。そこに大胆で強烈な衣裳に身を包んだジョンが降臨。その姿を見て、彼が歌う「The Origin of Love」を聴いただけで、血が一気に沸き立つのを感じる。ああ、またヘドウィグに会えた!という想い。不思議なことに、何でも相談できる親友のような懐の深さがヘドウィグ(=ジョン)にはある。
ポップでアートな映像と共に、ステージは展開する。『ヘドウィグ〜』の作詞・作曲を手がけたスティーヴン・トラスクとの出会い、ヘドウィグというキャラクターの成り立ち、プラトンの「饗宴」の影響など、なるほど!と思うことばかり。『ヘドウィグ〜』の名ナンバーも聴き応えたっぷりだ。「Wicked Little Town」はエモさ全開、「Sugar Daddy」ではリズムに乗って弾けたくなる。なかでも「Milford Lake」は『ヘドウィグ〜』では歌われていない曲なので必見必聴だ。ジョンの衣裳が形を変えていくのもキテレツで面白いし、何よりジョンの話が刺激的でチャーミング。そのエンターテイナー魂に圧倒されるし、『ヘドウィグ〜』が伝説になった理由がよくわかる。
今回開催されるスペシャルショー「JOHN CAMERON MITCHELL Midnight Radio -The History of Hedwig-」では、ジョン自身がヘドウィグの誕生秘話やビハインドストーリーを語りながら、ヘドウィグの楽曲を通して誕生から25年以上愛される伝説のミュージカルの軌跡を振り返ります。そしてヘドウィグに縁の深いゲストを迎え、珠玉の名曲を堪能できる特別な公演となっています。東京公演には7月19日(土)13:00公演に中村中、7月19日(土)18:00公演に浦井健治、7月20日(日)15:00公演・21日(月祝)13:00公演にペ・ナラ、大阪公演7月23日(水)13:00/18:00公演に山本耕史がスペシャルゲストとして登場、さらには稲葉浩志(B'z)、スガシカオ、藤井 風、Vaundy、EXILE ATSUSHI などの一流アーティストたちが厚い信頼を寄せるギタリストDURANが全公演に出演します。
<公演概要>
タイトル:JOHN CAMERON MITCHELL Midnight Radio -The History of Hedwig-