ストレスチェック結果と飲酒頻度別分析からわかったこと

2023年12月12日
株式会社ドクタートラスト
https://doctor-trust.co.jp/

 株式会社ドクタートラスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役:高橋雅彦、以下「ドクタートラスト」)のストレスチェック研究所では、ストレスチェックサービスを利用した累計受検者200万人超のデータを活用し、さまざまな分析を行っています。
 今回は2022年度にストレスチェックサービスを利用した受検者のうち、飲酒頻度の回答が得られた約5,600人のデータをもとに、1週間あたりの飲酒頻度とストレス度合の関係性を調査しました。

YouTubeで解説動画公開中
【解説】飲酒を全くしない人は、週1〜3日飲酒する人よりも実は〇〇だった!ストレスと飲酒の意外な関係が約5,600人のストレスチェック結果データから明らかに!専門家がわかりやすく解説します!(解説:ストレスチェック研究所 アナリスト 押切愛里)

【動画:https://www.youtube.com/watch?v=bOHUDdg0Kf4

 調査結果のポイント

・ 飲酒頻度「毎日」の群は、高ストレス者率が最も高い
・ 飲酒頻度「1~3日/週」の群は、高ストレス者率が最も低い
・ 飲酒習慣が「全くない」の群よりも、「1~3日/週」の群のほうがストレス反応は低い

はじめに

 ストレスチェック制度は、従業員のメンタル不調の予防やその気付きを促すこと、また、ストレスが高い人の状況把握やケアを通して職場環境改善に取り組むことを目的として制定され、2015年12月以降、従業員数50名以上の事業場で年1回の実施が義務づけられています。
 ドクタートラストの提供するストレスチェックサービスでは、ストレスチェックと同時に、生活習慣に関する6つの設問が追加できます。今回は生活習慣設問の一つである「飲酒頻度」※について、「高ストレス者率」、「各設問への回答」の関係をそれぞれ分析しました。
※ ①毎日、②4~6日/週、③1~3日/週、④全くない、の4択形式

回答内訳と割合
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202312084034-O2-7t7AmIjN

 図1は、調査対象約5,600人の「飲酒頻度」への回答内訳です。最も多かったのは「全くない」、以下「1~3日/週」、「毎日」、「4~6日/週」でした。

調査結果

高ストレス率が最も高いのは、飲酒頻度「毎日」の群、高ストレス者率が最も低いのは「1~3日/週」の群
 高ストレス者率とは、実際に受検をした人の中で、高ストレスと判定された人がどれくらいいるかを示した割合です。

<高ストレス者とは>
・ ストレスの自覚症状が高い人
・ ストレスの自覚症状が一定程度あり、かつ仕事の負担と周囲のサポート状況が著しく悪いと判定された人

 
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202312084034-O1-z6jJvE74

 図2は飲酒頻度別の高ストレス者率です。高ストレス者率が最も高かったのは、飲酒頻度「毎日」の群18.8%でした。以下、「全くない」の群16.6%、「4~6日/週」の群16.4%と続き、高ストレス者率が最も低かったのは「1~3日/週」の群14.1%でした。

飲酒習慣が「全くない」の群よりも、「1~3日/週」の群のほうがストレス反応は低い
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202312084034-O3-CfwE0mj6

 ストレスチェックでは、ストレス反応を問う設問が29問用意されています。本分析では、各設問に対して、「そうだ」「まあそうだ」を良好な回答群、「ややちがう」「ちがう」を不良な回答群として算出しています。
 図3は、飲酒頻度が「全くない」の群と「1~3日/週」の群のストレス反応における不良回答差が大きかった設問です。これらの設問すべてにおいて、「1~3日/週」の群よりも「全くない」の群のほうが、ストレス反応が高いという結果となりました。


まとめ
 1週間あたりの飲酒頻度と高ストレス者率を調査したところ、飲酒頻度が「毎日」の群で高ストレス率が最も高く、「1~3日/週」の群が最も低い結果になりました。
 また、飲酒習慣の有無でのストレス反応における不良回答率を比較したところ、飲酒習慣が「全くない」の群よりも「1~3日/週」の群のほうが良好傾向にあることがわかりました。
 少量のアルコール摂取は気持ちをリラックスさせる作用がある一方で、多量摂取すると心身に悪影響を与えます。たとえば、アルコール依存症や、うつ、臓器への障害のほか、生活習慣病やがん、脳萎縮や認知症など、健康面でのリスクが非常に高くなります。社員一人ひとりが健康にいきいきと働くためには、飲酒への正しい知識を持つことが大切です。飲酒のメリット、デメリットを考えた上でお酒と上手に付き合っていけるよう、会社としてもサポートしていきましょう。(監修:根本裕美子 ドクタートラスト保健師)

 調査対象
調査期間:2022年4月1日~2023年3月31日
調査対象:ドクタートラスト・ストレスチェック実施サービス2022年度契約企業・団体の一部
対象人数:5,637人

ドクタートラストについて
株式会社ドクタートラスト https://doctor-trust.co.jp/
株式会社ドクタートラスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役:高橋雅彦)は企業ではたらく人の健康管理を専門に受託している会社です。産業医(国内第1位※)や保健師などの医療資格者が企業を訪問の上、健康診断結果に基づく健康指導、過重労働者面談を行います。また、200万人超のビッグデータに基づく職場環境改善コンサル「STELLA」や、 外部相談窓口サービス[アンリ]、健康管理システム「Ailes+(エールプラス)」もご好評いただいております。その他 ストレスチェック、健康経営セミナー、 衛生委員会のアドバイスなど、さまざまな業務を実施します。※帝国データバンク調べ

ストレスチェック研究所 https://www.stresscheck-dt.jp/stella/
ストレスチェック研究所は、ドクタートラスト内に設置された研究機関です。ストレスチェックで得られた膨大なデータの分析を行うとともに、ストレス耐性が高く組織の強みである人材を「STELLA(ステラ)」と名づけ、これら人材を活用した強固な組織作りを目指す職場環境改善コンサル業務を行っています。

ストレスチェックサービスに関するお問合せ
株式会社ドクタートラスト 健康経営推進本部 担当:田野、宇和野
TEL:03-3464-4000(代表)
企業さま用お問合せフォーム:https://www.stresscheck-dt.jp/sc_form/
<参考>100名あたり6万円~(専門コンサルタントによる集団分析結果フィードバックなども、料金内でご提供いたします)

※添付PDFには、より詳細な分析結果を掲載しています。

情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 ストレスが低い人は、飲酒頻度「1~3日/週」に集中