インフレ連動の不動産相場は簡単には収束しない


1980年代後半のバブル経済の頃は、不動産投資と言えば誰もが物件の値上がり益であるキャピタルゲイン狙い一辺倒でした。



それに対し、その後の20年超に渡るデフレ経済の下では、賃料収入であるインカムゲインを目的とした不動産投資が主流となりました。



ただ、2012年からのアベノミクスを契機に、株価や不動産価格がインフレを先取りする形で上昇してきたように、今後日本が本格的なインフレ経済に転換しようとしているのであれば、

不動産投資は、インフレを利用して儲ける

を実践する良い機会だと思われます。







現在日銀が行っている金融緩和




過去の経験則(歴史)に基づき、市中に流通する総資金量を増やしてインフレを引き起こす仕組みです。



経済成長を伴ったインフレであれば、これに連動して上昇する株や不動産の相場は簡単には収束しないため、これを利用しない手はありません





国際評価が高まっている東京に投資マネーは集中


私は、直近2回のコラムで、

不動産投資においては、客観性や再現性のある歴史に基づく相場観を持つことが成功のカギを握ること

を述べました。



バブル経済やリーマンショックなどをキーワードとしては知っていても、経験として理解できないと、トレンドの見極めがうまくいきません



さらに今の感覚で取引する結果として、大きなトレンドを見誤ってしまうと、その損失を取り戻すことは容易ではありません



追い風の不動産投資




こうしたなか、日本のインフレ経済への転換や日銀の金融緩和による後押しは、不動産投資においては追い風であるだけに、不動産の投資手法を一考する局面にあると思います。



無論、日本の総人口の減少や少子高齢化などの構造的な問題から、かつてのような土地神話は起こり得ず、大半の地域でキャピタルゲインに的を絞った投資は難しいでしょう。



一方で経済成長を伴ったインフレを期待して国際評価が高まっている東京に投資マネーは集中し、東京オリンピック以降も23区の半数程度の区では不動産価格の上昇が続く可能性が高いと思われます。







注意点




投資用マンションの場合は一定の利回りがなければ売れ行きが悪くなり、物件価格も安くなりがちなことです。



ファミリータイプのマンションは狙い目


・ 都内にマイホームが欲しい取得者層

・ 節税対策の地方の富裕者層

・ キャピタルゲイン狙いの海外投資家など

利回りを度外視した購入を続けると予想されるため、こうしたターゲットへの売却によるキャピタルゲイン獲得は成功しやすいのではないでしょうか。(執筆者:青沼 英明)



情報提供元: マネーの達人
記事名:「 不動産投資は「インフレ」を利用して儲ける