1月20日、ついにトランプ新大統領が誕生しました。支持率は40%台と異例の船出となった新政権。
一方で、市場関係者は総じてトランプ大統領を歓迎しています。
個人的にも、5月までには日経平均株価が2万500円処にチャレンジしてくる展開を想定。
詳しい理由については、昨年12月12日にリリースさせて頂いた記事「2017年春には120円まで円安進展、日経平均は5月までに2万越えの予想をしています」をご参考頂ければ幸いです。
トランプ就任後のマーケットはいかに。今後の展開を探りたいと思います。
トランプ就任後のマーケットを振り返る
就任式当日のダウは上昇
トランプ新大統領の就任式があった1月20日のダウ平均株価は100ドルに迫る上昇で大引け。
為替も対ドルで円安進展。週初は一時112円台をつけたドル円レートも、就任式最中には一時115円台へ急落。
つまり、安全資産売りのリスク資産買いが進展したのです。このマーケットの動きは、トランプ新大統領就任式の終了が、市場に一定の安心感をもたらした証左と言えます。
また、その動きは米10年債の利回り推移を見ても明らかです。
1月20日単日の動きを見ても、朝方には2.342%程度だった利回りが、15時時点で2.502%まで上昇。
個人的には、この動きがリスクオンに向かい始めるシグナルになると想定しています。
相場は常に好悪材料綱引き
安定した米企業業績が「ハードブレグジット」を凌駕する
相場は常に好悪材料の綱引きで動きます。
現状の相場で言う悪材料は、間違いなく「ハードブレグジット」。つまり、英国におけるEUの強行離脱です。
実際に、今週の英首相会見時には、リスク回避的な円買いも見られました。一方で、好材料は米国の企業業績が安定していることが挙げられます。
特に、直近の第4四半期決算において、金融機関が好決算を発表していることはマーケットにとっても非常にポジティブと言えるでしょう。
市場予想を上回る結果に
世界ナンバーワンの投資銀行であるゴールドマン・サックスの決算は、売上高、EPS共に市場予想を上回る結果に。
また、モルガン・スタンレーも同様に市場予想を上回る好決算を発表しました。
シティ・グループ、バンク・オブ・アメリカについてもまずまずの内容。金融機関の決算がしっかりしている内は、波乱が起きるリスクは少ない。
よって、これからのマーケットは
好調な米金融機関の企業決算が「ハードブレグジット」を凌駕する
個人的にはそのように想定しています。
トランプ大統領の政策はマーケットフレンドリー
ドル高進展が日本のマーケットにもポジティブな要因をもたらす
トランプ氏の経済政策の柱は、財政政策と法人減税。共にマーケットフレンドリーな景気刺激策です。
財政政策による長期金利の上昇と、リスクオンがもたらす適度なインフレにより、今後ドル高が進展することが想定されます。
ドル高がもたらす円安は日本のマーケットにもポジティブ。また、国内企業業績も米国に勝るとも劣らぬ好決算。
よって、1月20日の就任式終了は日本のマーケットにとっても仕切り直しのきっかけになるのではないか。個人的にはそのように想定します。(執筆者:徳田 陽太)
情報提供元: マネーの達人