株主優待は配当と税の扱いが違う。個人が受ける優待は雑所得になる
株主優待は配当と税の扱いが違う。個人が受ける優待は雑所得になる

株主優待の券や品物が届いて、配当と同じように税金はもう引かれているのだろうかと気になった方もいるでしょう。利回りで配当と並べて語られがちな優待ですが、国税庁の通達では税の扱いがはっきり分かれています。まずは受け取った優待の中身と時期を、書き留めておきましょう。

配当は受け取る時点で所得税等が差し引かれる

比べる相手となる配当の扱いから見ていきます。国税庁は、株主や出資者が法人から受ける剰余金や利益の配当などに係る所得を配当所得とし、配当等の支払の際に所得税等が源泉徴収されると案内しています。配当は、手元に届く前に税が差し引かれる仕組みです。なお国税庁は、令和9年1月1日以後に生ずる所得から、復興特別所得税の税率が引き下げられ、防衛特別所得税が併せて源泉徴収されることも案内しています。

優待は配当等に含めず、個人の株主には雑所得とする通達

株主優待の扱いは、所得税基本通達に示されています。24-1は、法人が株主に対し、株主という立場に基づいて与えた経済的な利益も配当に含まれるとしています。そのうえで24-2は、法人の利益の有無にかかわらず渡すこととしているものを、法人が剰余金や利益の処分として扱わない限り、配当等には含めないと定めています。

例として挙がっているのは、交通機関の株主優待乗車券、映画や演劇の株主優待入場券、ホテルや旅館の株主優待施設利用券、自社製品の値引き販売、創業や増資の記念品です。これらの代わりにほかの品物やお金を受け取れる場合は、その品物やお金も同じく配当等に含まれないものとして扱われます。同じ通達の注は、こうした利益のうち個人の株主が受けるものは雑所得に当たるとしています。配当と並べると、違いは次のとおりです。

株主優待は配当と税の扱いが違う。個人が受ける優待は雑所得になる

申告が要るかは、ほかの所得とあわせて決まる

気になるのが申告です。国税庁は、雑所得の金額を給与所得などのほかの所得の金額と合計して納める税額を計算すると案内しており、優待もこの雑所得に含めて考えます。同じく国税庁の案内では、給与を1か所から受けていて、その全部が源泉徴収の対象になっている人は、給与所得と退職所得以外の所得金額の合計が20万円を超えると、申告すれば税金が戻る人を除いて確定申告をしなければなりません。なお、給与所得者は所得税の確定申告が不要でも、給与以外の所得があれば原則として住民税の申告が必要です。ただし、所得税の確定申告書を提出した場合は、住民税の申告を別途行う必要はありません。公的年金等を受け取る人についても、所得税の申告が要らない場合に住民税の申告が必要なことがあります。

たとえば年に何回か券や品物が届く場合、届いた時期と中身を一覧にしておくと、ほかの所得と並べて申告の要否を確かめるときの手がかりになります。金額に置きかえる前に、まず事実を残しておくことが出発点です。

届いた優待は、書き出すところから

通達に挙がる株主優待は、法人が剰余金や利益の処分として扱わない限り配当等に含まれず、個人の株主が受けると雑所得になります。配当と同じ扱いだと思い込まず、受け取った優待の中身と時期を書き出し、次に給与以外の所得の合計を確かめましょう。迷ったときは税務署に相談すれば、自分の場合に申告が要るかを落ち着いて判断できます。

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情報提供元: マネーの達人
記事名:「 株主優待は配当と税の扱いが違う。個人が受ける優待は雑所得になる 」