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多くのクレジットカードに、家族カードが設けられています。
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家族の利用分をまとめて管理できる家族カードのメリットは健在ですが、キャッシュレスが進んだ現在、役割が大きく変わってきた気がしています。
家族カードより、なるべく本カードを持つようにしたほうがお得で便利な時代になったのではないでしょうか。
家族カードのメリット、デメリットについて見てみます。
家族カードの現在を確認します。
家族カードは、スマホに紐付けられた現代のキャッシュレスにおいては、本質的に相容れない存在となってきたように感じます。
今後は家族カードだけのユーザーは減るのではないでしょうか。
専業主婦や学生など、自らの収入のない家族でも、家族カードなら実質審査なしで持てます。
本カード会員がきちんと明細チェックをしているのなら、家族が使いすぎてしまうこともなく、この点家族カードは便利です。
この利便性が無意味になったわけではないものの、現在では家族も本カードを持つのが基本になってきたように思います。
もはや忘れられているかもしれないサービスがあります。
ひと昔前は、カード会社によっては「家族カードの利用額を家族会員の銀行口座から引落とせた」のです。
家族カードを擬似的に2枚にしていたわけです(ポイントは本会員にすべて付く)。
今では、このサービスの需要そのものが世間にありません。本カードを作ればいいだけです。
クレジットカードは、現代ではステータスの証ではありません。
極めて実用に即した存在です。
そして、過去に金融事故を起こし事故情報が消えていない人、いわゆるブラックでない限り、18歳以上(高校生はおおむね対象外)なら比較的誰でも審査に通ります。
コツは、キャッシング枠を希望しないことです。
現在、家族カードでないとカードが持てない人は、あまりいません。
過去に金融事故を起こしてしまった人ですら、反社でもないのならデポジット式のカード、例としてNexus Cardが作れます。
デポジットは事前に預け入れた金額がそのまま利用限度額になる仕組みですから、カード会社としても損害がないのです。
今や、「年会費」というものはキャッシュレスのメインステージにおいては架空の存在になってきた感があります。
主たるクレジットカードはおおむね年会費無料(または年1回の利用で無料となる、実質無料)です。
スタンダードなのに無料でないカードは、おおむね古いタイプの低価値の存在なので、手放すのをおすすめします。
すでにゴールドカードすら、年会費無料になるカード(エポスゴールドカードや三井住友ゴールドNL)のほうが高性能になっています。
家族カードには、「年会費が無料で発行できて得した」イメージが間違いなくあったのです。これは大きく薄れました。
≪画像元:三井住友カード≫
カード業界で飛ぶ鳥を落とす三井住友カードには、家族カードに関する明らかな戦略の変更が見られます。
最近三井住友カードが強調しているのは家族カードでなく、「家族ポイント」です。
家族ポイントは、本カード会員どうしが相互登録することで得られるものです。
三井住友カードにはスマホタッチ決済で7.0%以上の還元が受けられるコンビニや飲食店が多数ありますが、この機会に家族ポイントが1枚につき1%、最大5%加わります。
つまり家族ポイントは、本カード会員のためのサービスなのです。
本カードの年会費がすでに無料になっているからこそできるサービスと思われます。
家族カードのサービスが向上した例もあります。
QRコード決済のPayPayは、PayPayカードの家族カード活用の余地がほとんどありませんでした。
現在では、PayPayカード家族カードでPayPayクレジットが使えるようになり、家族会員自身の活用法も大きく向上しました。
参照:PayPay
とはいえPayPayカードも、年会費無料のため、結局家族カードの価値は実質的に低下しているといえます。
PayPayカード家族カードをPayPayにセットしていながら、家族自身にPayPayポイントが付けられるようになったわけですが、これはもはや家族カードの自己否定にも映ります。
最近家族カードの不便さを痛感しました。
筆者自身も、家族カードは多数持っています。
家内と、同じブランドのクレジットカードで、相互に家族カード発行もしています。
キャンペーンのため手に入れたものですが、出番はあまりありません。ただ、使っている家族カードもあります。
先日、自己の本カードでたまったイオンカードのWAON POINTを、旧Tポイント(現Vポイント)に移行することにしました。これは例外的にiAEONアプリで作業します。
iAEONアプリにセットした2種類のイオンカードを順に差し替え、ポイントをTポイントに移し、翌日、元々のイオンカードに戻そうとしました。
これが、家族カードです。
ですがセットするための認証番号が、その場にいない家内の端末のほうに届いてしまいます。
ちょっとした部分ですが、家族カードはスマホ時代に合っていないと実感しました。
家族カードで不便を感じていない方は、別に構いません。
決済やポイントのまとまるメリットも健在ですし、それどころか現在もキャンペーン等で家族カードを作るメリットもあります(後述)。
ただ、家族カード会員も、ご自分のカードを持ったらいかがでしょうか。
キャッシュレスの世界が大きく広がります。
≪画像元:イオンカード≫
イオンカードから初めてみたらいかがでしょう。
このカードは銀行発行のため勝手にキャッシング枠が付くという性質はあるものの、カードの入口としては珍しいものではありません。
イオンカードを持って、そして年間で50万円使えばゴールドカードになってしまいます。
ゴールドカードといっても、現代ではこの程度のささやかな存在に過ぎません。
次に、家族の立場を使って、ゴールドカード(本カード)を手に入れる方法です。
エポスゴールドカードまたはプラチナカードを持っている会員がいたら、その家族(2親等以内で高校生を除く18歳以上)はいきなりゴールドに招待してもらえます。
参照:エポスカード
年会費は永年無料です。
エポスカードは家族カードのない珍しいカードですが、その代わりかねてからこのような、本カードを入手する仕組みが用意されているわけです。
家族に頼らず自分でゴールドを手に入れたい場合は、年会費無料のエポスカードから始めましょう。
明文化はされていないのですが、年間50万円以上決済するとおおむねゴールドに招待してもらえます。
この場合も年会費は永年無料です。
Apple PayやGoogle Payでは、複数のカードをセットしてタッチ決済やiD、QUICPayで支払えます。
家族カードと本カード、それぞれ活用するのにスマホは最適です。
使い分ける必要があるのなら、本カードに全面的に移らなくても、併用していけばいいでしょう。
ただ、筆者が家族カードに感じたような、便利なキャッシュレス時代ならではのちょっとした使いづらさを感じるシーンは増えるかもしれません。
≪画像元:楽天カード≫
先に三井住友カードが家族カード離れしている例を上げましたが、とはいえまだまだ多くのカード会社で新規家族カード発行キャンペーンを実施しています。
楽天カードやJCBカード(オリジナルシリーズ)や三菱UFJニコス等は定期的に実施しています。
家族カード1枚発行につき1,000円相当の特典というのが標準です。
家族カードが不要でも、特典のために発行してもいいわけです。
1,000円では発行したくなくても、臨時に値上がりして2,000円のキャンペーンになっていたとします。
その際、たとえば夫婦とも本カードを持っている際、配偶者のためにそれぞれ家族カードを発行すれば、2,000円×2で合計4,000円もらえます。
キャンペーンで家族カードを取得する際、誤解がありがちです。
配偶者のために家族カードを発行した場合、その後その配偶者が本カードを取得しようとする際、入会キャンペーンの対象にならないという誤解です。
ほとんどのキャンペーンでは、家族カードを発行していたからといって、本カードの入会キャンペーンからは排除されません。
そもそも無関係ということになります。
家族カードが役立つシーンもまだあるものの、スマホ時代は個人でカードを持つのが自然になってきたようです。
誰でもカードが持てる時代ですので、本カードを増やしていくのをおすすめします。
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