1日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比9.24ポイント(0.26%)高の3624.71ポイントと小幅ながら続伸した(上海A株指数は0.26%高の3799.47ポイント)。今年2月下旬以来の高値水準を回復している。

景気先行きが楽観される流れ。中国の人口政策が材料視されている。5月31日の共産党中央政治局会議では、夫婦1組につき「2人まで」としていた規制を緩和し、「3人まで」子供をもうけることを認める方針が承認された。段階的に定年年齢を引き上げていく方針も確認している。少子高齢化による成長鈍化が危ぐされる中、経済成長の押し上げ効果が期待された。また、経済協力開発機構(OECD)は5月31日、最新の経済見通しで、2021年の世界成長率見通しを従来の5.6%から5.8%に上方修正。中国の成長率予想を7.8→8.5%に引き上げている。(亜州リサーチ編集部)

業種別では、景気動向に敏感な資源・素材の上げが目立つ。化学繊維の恒力石化 (600346/SH)が8.4%高、ポリウレタン原料の万華化学集団(600309/SH)が7.4%高、石炭のエン州煤業(600188/SH)が4.1%高、非鉄の中国アルミ(601600/SH)が2.7%高、石油の中国石油天然気(601857/SH)が2.0%高、鉄鋼の宝山鋼鉄(600019/SH)が0.9%高で引けた。
ハイテク株もしっかり。電子機器メーカーの国睿科技(600562/SH)が3.8%高、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(JCET:600584/SH)が2.0%高で取引を終えた。医薬品株、海運株、消費関連株、公益株なども買われている。

半面、金融株はさえない。興業銀行(601166/SH)が2.2%安、招商銀行(600036/SH)が1.4%安、中国太平洋保険(601601/SH)と中国人寿保険(601628/SH)がそろって3.2%安、中信建投証券 (601066/SH)が2.0%安で引けた。不動産株、防衛関連株も売られている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.92ポイント(0.37%)高の251.87ポイント、深センB株指数が0.42ポイント(0.04%)高の1160.22ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 1日の中国本土市場概況:上海総合0.3%高で続伸、資源・素材セクターに買い