24日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比406.45ポイント(1.44%)高の28662.57ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が242.56ポイント(2.26%)高の10973.92ポイントとそろって3日続伸した。売買代金は1077億6300万香港ドルに拡大している(23日の売買代金は839億5800万香港ドル)。

政策期待が強まる流れ。国務院(内閣に相当)は23日の常務会議で、内需拡大に向けて財政政策をより積極化する方針を打ち出した。金融当局も緩和的な政策に舵を切っている。中国人民銀行(中央銀行)は23日、中期流動性ファシリティ(MLF)を通じて5020億人民元(約8兆2530億円)の資金を供給した。過去最大のMLF規模となっている。

ハンセン指数の構成銘柄では、本土系の不動産・銀行が高い。華潤置地(1109/HK)が5.1%、碧桂園HD(2007/HK)が3.5%、中国工商銀行(1398/HK)が3.4%、中国建設銀行(939/HK)が3.2%ずつ上昇した。石炭株やハイテク株などもしっかり。

ゼネコンや素材、建機などインフラ関連セクターも上げが目立つ。中国鉄建(1186/HK)が13.7%高、中国交通建設(1800/HK)が11.9%高、中国中鉄(390/HK)が10.5%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が8.6%高、安徽海螺セメント(914/HK)が8.2%高、鞍鋼(347/HK)が4.1%高、中聯重科(1157/HK)が8.5%高とそろって大幅続伸している。前述の常務会議で李克強首相は、地方政府に予算枠外での債券発行を認める考えも示した。インフラ建設を推進する狙いがある。また、中堅鉄鋼メーカーの重慶鋼鉄(1053/HK)は18.6%高と急伸。中間期の黒字転換見通しを明らかにした。

水処理やエコ発電など環境関連セクターも物色される。北控水務集団(371/HK)が4.5%高、中国水務集団(855/HK)が4.1%高、中国光大国際(257/HK)が3.6%高、天津創業環保(1065/HK)が3.4%高で引けた。

本土市場は3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比1.61%高の2905.56ポイントで取引を終えた。インフラ関連株が急伸し、不動産株も高い。金融株、自動車株、海運株、消費関連株、石油・石炭株なども値上がりしている。前日に急落した薬品株も買われた。


【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 24日の香港市場概況:ハンセン1.4%高で3日続伸、本土銘柄に買い