22日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比272.71ポイント(1.11%)安の24320.41ポイントと5日ぶり、本土企業株で構成されるH株指数が187.19ポイント(1.76%)安の10456.96ポイントと3日ぶりにそれぞれ反落している。売買代金は1034億7800万香港ドルと高水準だ(21日は951億8000万香香港ドル)。

米株安が逆風。米政策動向の不透明感が浮上するなか、昨夜のNYダウが大幅続落したことを嫌気した。中国本土やアジアの株式市場も軒並み下落したことで、投資家のセンチメントが冷え込んでいる。

ハンセン指数の構成銘柄では、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が4.8%安、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が3.6%安、米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)が3.3%安と下げが目立った。恒安国際は21日の取引でも6.7%安と急落している。同社が21日昼に報告した通期決算は10%増益。増配も発表したものの、外資ブローカーの一部(マッコーリー)は16年下半期の減速を指摘した。17年度の業績を不安視するレポートを発表している。

そのほか、決算動向を材料にした値動きでは、通期4割減益の華能国際電力(902/HK)が5.2%安。赤字転落した海洋油田掘削サービス大手の中海油田服務(チャイナ・オイルフィールド・サービシズ:2883/HK)が1.8%下げた。中国ビール2位の青島ビール(168/HK)は3.5%安。通期決算の発表を前に、同社は「経営環境の悪化で4割減益に落ち込む」との見通しを示している。

一方、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)は後場途中からプラス圏に浮上。昼に公表した通期の126%増益報告を好感し、5.8%高で引けた。


【亜州IR】





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情報提供元: FISCO
記事名:「 22日の香港市場概況:ハンセン1.1%安と5日ぶり反落、決算好感で吉利汽車は5.8%高