いちご Research Memo(3):2027年2月期中間期は心築・いちごオーナーズがけん引し、事業利益が拡大
FISCO 2026年11月06日 11:03:00
*11:03JST いちご Research Memo(3):2027年2月期中間期は心築・いちごオーナーズがけん引し、事業利益が拡大
■業績動向
1. 2027年2月期中間期の業績概要
2027年2月期中間期は、売上高が前年同期比22.0%減の39,817百万円、営業利益が同5.7%減の10,621百万円、事業利益(特別損益に計上される心築及びホテルの資産売却益も含む)が同2.6%増の15,514百万円、経常利益が同1.0%減の8,952百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同1.9%減の8,462百万円、キャッシュ純利益が同9.8%増の12,119百万円となった。特に重要指標である事業利益で前年同期を上回っており順調な進捗といえる。いちご<2337>では徹底したキャッシュ・フロー経営を掲げており、2020年2月期より多くの販売用不動産(減価償却が行われない)を固定資産(減価償却を行う)に振り替えて、減価償却の税効果を図りキャッシュ創出を果たしてきた。固定資産の売却益は特別利益に計上されるため、業績の実態を表す指標として事業利益(固定資産売却益を営業利益に戻し入れた値)を、また、現金支出のない減価償却費も加味した純利益としてキャッシュ純利益を経営指標に加えている。
主力の心築事業の事業利益は7,115百万円(前年同期比38.2%増)と大幅増となった。フロー収益は、売却が順調に進捗したことにより、5,444百万円(同63.2%増)となった。ストック収益については、トレードピアお台場の稼働率向上(99%に上昇)や新規取得、賃料改定などによりオフィス分野は増益となったものの、前期の物件売却で商業分野のストック収益が減少し、不動産賃貸収益等が同3.5%減の4,297百万円となった。
ホテル事業の事業利益は2,250百万円(前年同期比57.5%減)となった。前年同期に計上した物件売却益(2,636百万円)の剥落により、フロー収益が減益となった。ストック収益では、不動産賃貸収益等が2,823百万円(同6.8%増)と堅調に増加したものの、オペレーター収益やいちごホテルの分配金が減少し、減益となった。
いちごオーナーズ事業の事業利益は3,463百万円(前年同期比38.7%増)となった。一部で物件売却時期の下期へのシフトがあったものの、フロー収益(売却益)は3,414百万円(同18.7%増)と堅調である。
アセットマネジメント事業の事業利益は1,713百万円(前年同期比66.4%増)と大幅な増益となった。いちごホテルの改装休館の影響などによりストック収益が減益となったが、いちごオフィスにおいて含み益を大幅に上回る売却益が実現し売却成果報酬を獲得したことが増益の要因となった。
クリーンエネルギー事業は、事業利益が1,006百万円(同17.0%減)となった。安定的なビジネスモデルの下で堅調ではあるが、天候不順に加え、落雷による一部発電所の一時的な稼働停止が影響した。
販管費は前年同期比2.4%減の4,630百万円と抑制された。ストック収益(12,574百万円)が堅調に推移する一方で固定費(6,426百万円)を十分にカバーしており、不透明な経済環境下でも安定成長を維持できる体制を整えている。
レジデンスを中心に物件を取得し資産拡大。強靭な財務基盤に基づく資金調達力が強み
2. 財務状況と経営指標
2026年8月末の資産合計は前期末比9,827百万円増の445,648百万円となった。流動資産は16,366百万円増であり、レジデンスを中心とした物件の取得により販売用不動産が21,633百万円増加したことが主な要因である。固定資産は6,539百万円減であり、不動産や投資有価証券の売却により減少した。
負債合計は前期末比11,189百万円増の330,255百万円となった。そのうち流動負債は14,901百万円減であり、固定負債は26,090百万円増となった。物件取得などの成長投資資金の調達により借入金が12,717百万円増加したことが主な要因である。純資産合計は同1,361百万円減の115,393百万円となった。
経営指標では、流動比率(525.9%。200%以上が安全の目安)、固定長期適合率(48.7%。100%以下が安全の目安)など極めて安全性が高い。自己資本比率は25.7%だが、外部鑑定士が鑑定する鑑定評価額をベースとする不動産の含み益を加味し、同社に帰属しないリスクを控除した自己資本比率では37.9%と、より高い数値になる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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■業績動向
1. 2027年2月期中間期の業績概要
2027年2月期中間期は、売上高が前年同期比22.0%減の39,817百万円、営業利益が同5.7%減の10,621百万円、事業利益(特別損益に計上される心築及びホテルの資産売却益も含む)が同2.6%増の15,514百万円、経常利益が同1.0%減の8,952百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同1.9%減の8,462百万円、キャッシュ純利益が同9.8%増の12,119百万円となった。特に重要指標である事業利益で前年同期を上回っており順調な進捗といえる。いちご<2337>では徹底したキャッシュ・フロー経営を掲げており、2020年2月期より多くの販売用不動産(減価償却が行われない)を固定資産(減価償却を行う)に振り替えて、減価償却の税効果を図りキャッシュ創出を果たしてきた。固定資産の売却益は特別利益に計上されるため、業績の実態を表す指標として事業利益(固定資産売却益を営業利益に戻し入れた値)を、また、現金支出のない減価償却費も加味した純利益としてキャッシュ純利益を経営指標に加えている。
主力の心築事業の事業利益は7,115百万円(前年同期比38.2%増)と大幅増となった。フロー収益は、売却が順調に進捗したことにより、5,444百万円(同63.2%増)となった。ストック収益については、トレードピアお台場の稼働率向上(99%に上昇)や新規取得、賃料改定などによりオフィス分野は増益となったものの、前期の物件売却で商業分野のストック収益が減少し、不動産賃貸収益等が同3.5%減の4,297百万円となった。
ホテル事業の事業利益は2,250百万円(前年同期比57.5%減)となった。前年同期に計上した物件売却益(2,636百万円)の剥落により、フロー収益が減益となった。ストック収益では、不動産賃貸収益等が2,823百万円(同6.8%増)と堅調に増加したものの、オペレーター収益やいちごホテルの分配金が減少し、減益となった。
いちごオーナーズ事業の事業利益は3,463百万円(前年同期比38.7%増)となった。一部で物件売却時期の下期へのシフトがあったものの、フロー収益(売却益)は3,414百万円(同18.7%増)と堅調である。
アセットマネジメント事業の事業利益は1,713百万円(前年同期比66.4%増)と大幅な増益となった。いちごホテルの改装休館の影響などによりストック収益が減益となったが、いちごオフィスにおいて含み益を大幅に上回る売却益が実現し売却成果報酬を獲得したことが増益の要因となった。
クリーンエネルギー事業は、事業利益が1,006百万円(同17.0%減)となった。安定的なビジネスモデルの下で堅調ではあるが、天候不順に加え、落雷による一部発電所の一時的な稼働停止が影響した。
販管費は前年同期比2.4%減の4,630百万円と抑制された。ストック収益(12,574百万円)が堅調に推移する一方で固定費(6,426百万円)を十分にカバーしており、不透明な経済環境下でも安定成長を維持できる体制を整えている。
レジデンスを中心に物件を取得し資産拡大。強靭な財務基盤に基づく資金調達力が強み
2. 財務状況と経営指標
2026年8月末の資産合計は前期末比9,827百万円増の445,648百万円となった。流動資産は16,366百万円増であり、レジデンスを中心とした物件の取得により販売用不動産が21,633百万円増加したことが主な要因である。固定資産は6,539百万円減であり、不動産や投資有価証券の売却により減少した。
負債合計は前期末比11,189百万円増の330,255百万円となった。そのうち流動負債は14,901百万円減であり、固定負債は26,090百万円増となった。物件取得などの成長投資資金の調達により借入金が12,717百万円増加したことが主な要因である。純資産合計は同1,361百万円減の115,393百万円となった。
経営指標では、流動比率(525.9%。200%以上が安全の目安)、固定長期適合率(48.7%。100%以下が安全の目安)など極めて安全性が高い。自己資本比率は25.7%だが、外部鑑定士が鑑定する鑑定評価額をベースとする不動産の含み益を加味し、同社に帰属しないリスクを控除した自己資本比率では37.9%と、より高い数値になる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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情報提供元: FISCO