a) ファインケミカル事業 3年間の年平均成長率は売上高で2.0%増、営業利益で14.7%増を見込んでいたが、海外向け仕入商品の販売終了による影響が2025年3月期より出るため、売上高についてはややハードルが高くなったと見られる。また、営業利益についても初年度が計画を下振れたため、2025年3月期にどの程度、キャッチアップできるかがカギを握る。国内ではサービスによる付加価値提供の取り組みを強化しつつ、業務用コーティング施策と連動した製品開発を推進する。また、デジタル活用ソリューションの取り組みに加えて、新たな市場に対して同社製品が届いていない領域への進出を図る。
b) ポーラスマテリアル事業 3年間の年平均成長率は売上高で2.5%増、営業利益で7.3%減となる。設備投資と人員の増強によるコストアップを減益要因として想定しているが、既に初年度で営業利益が目標を超過しており、2025年3月期以降も半導体市場向けのけん引が予想されることから、中期目標は計画を上回る可能性が高いと弊社では見ている。また、アイオン及びアズテックのシナジーにより、医療分野の販売拡大にも注力しており今後の展開が注目される。生活資材分野に関しては、Webを活用したアプローチによる販売拡大と、新商品の開発を推進する。
c) サービス・不動産関連 3年間の年平均成長率は売上高で0.1%減、営業利益で9.9%減を見込む。2025年の大阪万博開催により温浴施設の来場者数増加が見込まれ、売上高はおおむね計画どおりに進捗するものと予想されるが、利益ベースでは飲食店モール開業に伴う減価償却費増やオープン当初のプロモーション費用等の状況により変動すると思われる。