情報基盤事業の売上収益は前年同期比18.4%増の133.66億円と過去最高となり、営業利益は同8.3%減の12.65億円となった。前期までに積み上げた受注残と新規案件の受注により好調に推移した。また、サブスクリプション型の課金モデルであるクラウド型セキュリティ対策製品の受注も拡大傾向となった。西日本地域での販売も前期からの好調さを維持した。連結受注高、売上収益は前期実績を上回ったが、営業利益については、急激な円安の進行、人件費・販管費の増加、新規事業として取り組みを始めたクラウドネイティブ活用ソリューションへの投資、オフィス移転費用の計上などの影響により、前期実績をわずかに下回った。製品別では、「SASE(Secure Access Service Edge)」、「CASB(Cloud Access Security Broker)」、「Cyber Hygiene」、「SDP(Software Defined Perimeter)」等、新しい世代のセキュリティ対策製品も注目度が高まり実績も増加した。また、ロシアのウクライナへの軍事侵攻以降、Emotetやランサムウェア等のマルウェアへの感染が拡大し、感染経路としては依然としてメール経由が多いため、次世代メールセキュリティ製品の需要も旺盛となった。クロス・ヘッドは、売上収益、営業利益ともに計画どおり推移した。インフラ構築案件の受注は堅調に推移したが、半導体不足の影響によるネットワーク機器の納品遅れにより、大手SI経由の構築プロジェクトの延伸が継続して発生した。OCHは、売上収益は計画値をやや下回ったが、営業利益については計画値を上回った。なお、独自企画製品・サービスの受注は堅調で、サブスクリプション化が進展し、ストック型ビジネスへの転換が引き続き進行した。
医療システム事業の売上収益は前年同期比164.1%増の40.13億円、営業利益は同195.5%増の7.48億円となった。医療分野では、新生PSPの医療情報クラウドサービス「NOBORI」の順調な受注が継続し、累積契約施設数は増加した。加えて、既存ユーザのサービス契約更新も取りこぼすことなく受注した。一方、PHR(Personal Health Record)サービスの開発や、AIベンチャー・医師らと組んだ医用画像診断支援システムの共同開発等の新規事業への先行投資を継続し、順調に成果が上がった。オンプレミス製品の販売と保守により売上が構成される旧PSPの医用画像管理システム(PACS)事業において、期初に計画していたクラウドシフトへの移行が、当第2四半期累計期間において本格化しなかったことにより、新生PSP全体の業績は、計画値に対して売上収益は増加、営業利益は大幅に増加するという結果になった。そのほか、連結対象子会社である医知悟の業績は、計画値を超過し、堅調さを維持した。A-Lineについては、診療用放射線の安全管理体制整に関する医療法施行規則の一部を改正する省令が既に施行されたが、監督機関による監査がコロナ禍において進んでおらず、医療機関における放射線量管理システム導入への投資意欲が想定どおりに盛り上がらない傾向である。そのため、受注がやや低調だが、サブスクリプション型ビジネスであるため、売上収益、営業利益ともに概ね計画どおりに進捗した。