■成長戦略

ベルトラ<7048>は成長戦略の重点施策として「独自性の追求」「現地到着後サービスの拡大」「販売チャネルの拡大」を掲げている。「独自性の追求」においては、同社の主力商品は、人(旅行者)と人(ガイド)との国際交流を促進するツアー&アクティビティであるが、このサービス品質を可視化するための活動を実施する。世界中の名物ツアーガイドと旅行者をつなぎ、新たな旅のスタイルを提案するサイト「コロリエ(彩る人)」では、プロのガイドにフォーカスを充てガイドのホスピタリティを評価し、素敵なガイドとの旅行体験を実現させる。また現地体験型ツアーの関心度を高める啓蒙を実施し体験談から旅を見つける旅行メディア「エモ」は、世界の誰かが感じた特別な旅をコレクションしている。

「現地到着後サービスの強化」では、同社の予約のほとんどが出発前の予約であるが、現地到着後の利用目的を増やすべく積極的な商品開発及びサービス開発を推進しており、滞在中の空いた時間に予約可能な商品などオンラインで申し込めるものを増やす。この分野は同社の主戦場であり、オンライン化を進めることにより、当日予約が基本となるスパ等、需要の大きいサービスのほか、アクティビティへの利便性向上による顧客獲得を目指す。

「販売チャネルの拡大」においては、訪日向け商品強化と旅行関連企業との提携強化によるBtoBtoCの強化による販路拡大を掲げている。訪日向け商品では、訪日向けプラットフォーム「Linktivity(リンクティビティ)」を展開しており、国内の公共交通機関及びチケットを海外の企業向けにオンライン販売管理システム(BtoB)を構築しサポートする。訪日向けの鉄道・送迎等の移動手段はオフラインが主流であるほか、特に地方は移動手段が乏しく、地方の観光産業を活性化させるためにも必須といった課題を抱えている。同社では、シンガポール拠点のリンクティビティにおいて、日本国内の鉄道・送迎などの公共移動手段の予約プラットフォームシステムを構築し、世界各国の旅行会社向けにBtoB向けオンライン販売システムを構築している。2019年1月時点において、4社の鉄道パスを開始しており、国内の鉄道各社を網羅すべく拡大中である。合わせて、世界各国の旅行会社130社と提携しており、随時拡大中である。オフラインが主流である同分野においては、同社のオンライン化のサポートによるマーケット開拓等、成長余地が大きい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 村瀬智一)




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情報提供元: FISCO
記事名:「 ベルトラ Research Memo(8):「独自性の追求」「現地到着後サービスの拡大」「販売チャネルの拡大」を掲げる