■活動実績

サムティ<3244>は重点戦略として、1)SRRを中心としたビジネスモデルの展開、2)地方大都市圏における戦略的投資、3)ホテル開発・オフィス開発事業の展開に取り組んでいるが、前期は以下のような成果を残すことができた。

1. J-REIT事業(SRR)の進展
SRRについては、2018年1月に第三者割当増資(約150億円)を実施※するとともに、2018年8月には公募増資(約41億円)を実施。それに伴って、現在の資産規模は2018年1月末時点の49物件(約515億円)から93物件(約896億円)に大きく拡大した。同社からも9物件を供給しており、SRRの外部成長に貢献している。その結果、同社にとっても、アセットマネジメント事業の伸び(取得手数料や管理・運用手数料)を実現することができた。今後も目標とする資産運用残高2,400億円(2021年)に向かって、積極的に物件供給を積み上げていく方針である。

※SRRの発行する新投資口173,600口のうち、大和証券グループ本社<8601>が161,700口(増資後の投資主比率は35.4%)、同社が11,900口(同5.3%)を引き受けた。また、本件に伴い、SRRの運用会社であるSAM(同社100%連結子会社)の株式4,200株のうち1,386株(議決権比率33%)を同社から大和証券グループ本社へ譲渡し、大和証券グループ本社をSRRのサブスポンサーとして迎え入れている。


2. 投資実績
前期は開発用地30件及び収益不動産31件を取得。そのうち、開発用地30件については、北海道2件、首都圏12件、中部10件、関西6件で構成されている。また、収益不動産31件についても、北海道3件、首都圏8件、中部3件、関西10件、中国1件、九州6件と全国展開しており、地方大都市圏への投資でも実績を残すことができた。

3. ホテル開発事業の進展
ホテル開発事業については、2018年3月に第1弾となる「エスペリアホテル博多」、2018年11月には第2弾となる「エスペリアイン日本橋箱崎」をオープンさせたほか、4棟が開発中(そのうち2棟は今期オープン予定)である(他にも用地取得しているものが数件あるようだ)。また、ホテルに加え、全国の主要都市を中心にオフィス開発にも取り組む計画であり、既に1棟が開発中となっている。同社は、開発から手掛けることで高い収益性が期待できるホテル及びオフィス開発事業を今後の新たな成長エンジンとして位置付けている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)




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情報提供元: FISCO
記事名:「 サムティ Research Memo(6):SRRへの物件供給やホテル開発などに実績