■要約

シンデン・ハイテックス<3131>は、独立系のエレクトロニクス商社で、仕入・販売の両面でどの企業の影響も受けないのが強み。現在の主力商品は韓国の大手メーカーであるSK hynix製半導体だが、今後はバッテリー製品(電池パック等の二次電池及びその周辺機器)を始めとする高付加価値の新規ビジネスに注力する。

1. 2019年3月期第2四半期(実績):前年同期の特需消失で営業減益
2019年3月期第2四半期連結業績は、売上高23,005百万円(前年同期比13.2%減)、営業利益302百万円(同64.0%減)、経常利益49百万円(同93.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益33百万円(同93.3%減)となった。半導体メモリー、異物検査装置関連などは比較的好調に推移したが、前年同期に発生した特需(電子機器分野)が消失したことや産業用機器向け委託開発案件の終了で営業利益は前年同期比で減益となった。しかしこれらは期初から想定されていたことであり、全体としては為替の影響以外はほぼ想定内の結果と言える。

2. 2019年3月期(予想):特需及び委託開発案件の終了で減益予想
進行中の2019年3月期は、売上高51,000百万円(前期比6.3%減)、営業利益800百万円(同33.7%減)、経常利益460百万円(同47.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益310百万円(同48.6%減)が予想されており、期初予想と変わっていない。前期に受注した半導体検査装置の特需が消失することや、2016年後半より開始した産業用機器向け委託開発案件の終了及び半導体(特にメモリー)の市況が不透明であることなどから減収・減益が予想されている。なお、今後のメモリーの市況や期末の為替水準によっては、現在の業績予想が修正される可能性もある。

3. 今後の戦略:基本戦略を粛々と推進
特段中期経営計画等は発表していないが、変化の激しい業界の中で、高付加価値商品の発掘、販売力の強化、新規商品の拡販など基本的な戦略を粛々と進めていく計画だ。

■Key Points
・独立系のエレクトロニクス商社で、経験豊富な人材と顧客との信頼関係が強み
・2019年3月期は前期の特需の反動で33.7%減益予想
・株主還元も積極的。配当性向重視で2019年3月期は年間45.0円配当予想

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 シンデンハイテ Research Memo(1):独立系のエレクトロニクス商社。液晶モジュールや各種電子機器を扱う