*16:28JST 自律反発ながら33000円回復はセンチメントを明るくさせる【クロージング】 8日の日経平均は4営業日ぶりに大幅反発。1876.00円高の33012.58円(出来高概算26億3000万株)と終値では2日ぶりに33000円台を回復した。米国市場でハイテク株中心に上昇したほか、円相場も一時1ドル=148円台前半と円安に振れたことから、買い戻しの動きが強まった。日経平均は前場終盤に向けて上げ幅を広げ、33257.16円まで上昇した。ただ、米国の関税政策に対する警戒感は完全には拭えておらず、その後は33000円を挟んでの推移が続いた。

東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄数が1600を超え、全面高商状だった。セクター別では33業種すべてが上昇し、非鉄金属、保険、銀行、証券商品先物、電気機器の強さが際立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、リクルートHD<6098>が堅調だった。

前日の米国市場では、テック株中心に上昇した。また、石破首相とトランプ米大統領が前日夜に電話会談し、「今後交渉を続けていくことで合意した」ことも投資家心理の改善につながり、東京市場は朝から幅広い銘柄に買い戻しの動きが強まり、日経平均の上げ幅は一時2100円を超えた。足もとの急落の反動であり、自律反発の域であるが、川重<7012>、日製鋼<5631>、フジクラ<5803>など大型株の一角にもストップ高をつけてきたことが投資家のセンチメントを明るくさせた。

日経平均はひとまず戻りを試す形となり、自律反発の域を脱していないが、33000円を回復したことはポジティブだろう。欧米市場が同様の流れから自律反発をみせてくるようだと、次第に買い戻しの動きが強まってくる可能性はありそうだ。また、期待の範囲ではあるが、米国との二国間協議に対する進捗を見極めたいところであり、売り仕掛け的な動きを慎重にさせてきそうだ。楽観視はできないところではあるが、多くの銘柄がイレギュラー的な下げをみせているなか、ひとまず関税の影響を受けづらい新興市場の中小型などには、修正リバウンドを狙った資金がシフトしやすいと考えられる。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 自律反発ながら33000円回復はセンチメントを明るくさせる【クロージング】