19日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。断続的な利益確定売りや欧米株安への観測から、ドルはやや下押しされやすい。ただ、米経済指標が想定に沿った内容なら、金融緩和縮小への期待感によるドル買いは継続しそうだ。

7月に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨によると、年内に債券購入ペースを弱めることが可能との見解でおおむね一致。資産買入れの段階的縮小(テーパリング)時期などは意見が分かれるものの、市場は議論の内容をタカ派的と受け止めた。それを受けドルは上昇後に失速したが、本日アジア市場では買いが再開し主要通貨は対ドルで弱含んだ。アジア株は軟調だが、ドル・円はしっかりとなりクロス円をけん引している。

この後の海外市場で、ドルは110円台での断続的な売りに押される可能性があろう。欧米株安ならリスク回避の円買いも見込まれる。ただ、連邦準備制度理事会(FRB)による引き締めへの思惑から、ドルへの買いは継続する見通し。今晩発表のフィラデルフィア連銀製造業景気指数や新規失業保険申請件数は、前回より改善が予想されている。市場では今月末のジャクソンホール会合でテーパリング言及への期待が高まり、ドル買いを後押ししよう。

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 ユーロ圏・6月経常収支(5月:+117億ユーロ)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:36.4万件、前回:37.5万件)
・21:30 米・8月フィラデルフィア連銀製造業景況指数(予想:23.3、7月:21.9)
・23:00 米・7月景気先行指数(前月比予想:+0.7%、6月:+0.7%)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、米引き締め期待でドル買い継続