ローム<6963>:6810円(-140円)
続落。岡三証券では投資判断を「強気」から「中立」に格下げ、目標株価は7500円としている。車載向けを中心とした長期での販売拡大への見方は変更していないものの、市況悪化の影響を受けて中期的な業績の伸び悩みを予想としている。なお、前期末の棚卸資産は高水準であり、今後の受注動向しだいでは更なる削減による稼働率低下もリスクになっていくとの見方へ。


ITM<2148>:569円(-51円)
急反落。前日に、連結子会社ナレッジオンデマンドの株式譲渡、並びに非連結化を発表している。16年に連結子会社化以降、利益水準は計画を大幅に乖離する状況が続き、独自の成長戦略推進が望ましいとの結論に至ったもよう。前期にはのれんなどの減損を計上済みで、今期連結収益予想は同子会社分の赤字縮小を織り込んで上方修正している。ネガティブには受け止められないが、直近で株価の上昇ピッチが速まっていただけに、利食い売りを促す材料となる形に。


DDS<3782>:339円(+6円)
大幅に3日ぶり反発。日本HPと仮想化環境利用時に指紋認証を用いた本人認証によるセキュリティ強化を推進していくことで合意したと発表している。多要素認証基盤「EVE MA」と、日本HPが提供するシンクライアント用OS「HP ThinPro」を連携させ、EVE MAのサポート対象とする。EVE MAは生体認証やICカード認証、パスワード認証などに対応しており、日本HPとの合意で利益向上が期待できるとの見方から買いが入っている。


中村超硬<6166>:655円(+100円)
ストップ高。1月15日に発行した第6回新株予約権のうち、33万個(33万株)が権利行使されたと発表している。発行総数(300万個)に対する割合は11%で、未行使予約権数は119万個。大量行使で将来の株式価値の希薄化懸念が和らぐとの見方に加え、ダイヤモンドワイヤの設備売却や技術等の供与の対価として20年3月期に約20億円の収益を計上すると21日に発表したことも引き続き買い材料視されているようだ。


クミアイ化<4996>:742円(+29円)
大幅続伸。いちよし証券ではレーティングを新規に「A」、フェアバリューを1100円としている。畑作用除草剤「アクシーブ」は抵抗性雑草に効くため米国でのシェアが上昇しており、今後はアルゼンチン、ブラジル、インドでの拡販も期待できるとしている。同製品を成長ドライバに、中期的な業績拡大が見込めるとしているようだ。中期的な成長力からみて、現在の株価には割安感が強いと判断している。


関ペイント<4613>:2295円(+81円)
大幅反発で年初来高値更新。ジェフリーズ証券では投資判断を「ホールド」から「バイ」に格上げ、目標株価も2000円から2600円に引き上げている。費用削減の効果が来年から顕在化すること、原料費が低下に転じ始めたことなどから業績予想を上方修正している。会社側ではM&Aの拡大から費用削減へ経営の軸足を移し始めており、こうした効果は2020年には顕在化してくるとみているようだ。


日本通信<9424>:190円(+12円)
大幅高。米国において市民ブロードバンド無線サービス(CBRS)向けSIMを発売すると発表している。様々なCBRS基地局への接続を、Androidのアプリケーションの設定をするだけで、SIMへはOTA技術を使って接続情報を書き換えることにより、最もシンプルにCBRS基地局が使えるようになるもの。会社側では大きなマイルストーンとして位置付けているもよう。収益の押し上げにつながるものとして期待感が先行している。


GA TECH<3491>:3625円(-90円)
続伸。レオパレス21<8848>が管理する約57万戸の賃貸物件を対象に、子会社のイタンジ(東京都港区)が入居申し込みのWEB受付システム「申込受付くん」を提供すると発表している。不動産管理会社が自ら運営する賃貸物件掲載サイトから、同システムで入居希望者が直接申し込みできるのは業界初という。入居者は申し込みのための来店が不要になるほか、レオパレス21は入力時間短縮や誤入力防止などのメリットがあるとしている。


カルナバイオ<4572>:1062円( - )
ストップ高買い気配。19年12月期の営業損益を従来予想の16.58億円の赤字から3.13億円の黒字(前期実績11.44億円の赤字)に上方修正している。研究開発中の新規がん免疫療法の創薬プログラムの開発・商業化に関し、米医薬品会社のギリアド・サイエンシズ・インクと全世界での独占的な権利を供与する契約を締結し、対価として契約一時金0.20億ドル(約21億円)を受領するため。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 注目銘柄ダイジェスト(前場):中村超硬、ITM、日本通信など