7日のドル・円相場は、東京市場では108円62銭から108円02銭まで下落。欧米市場でドルは108円07銭から108円75銭まで上昇し、108円74銭で取引を終えた。

本日8日のドル・円は、主に108円台後半で推移か。米国株式の続伸や米長期金利の上昇を意識して、リスク回避のドル売り・円買いは縮小するとみられる。

ロス米商務長官は7日の米CNBCとのインタビューで、「米中双方が受け入れ可能な案で妥結することは可能」との認識を示した。ただ、ロス商務長官は「貿易を巡る構造問題や順守に関する問題の解決は困難である」と指摘している。一方、中国外務省報道官は、「通商問題の解決に向け中国は米国と誠意を持って取り組んでいる」と表明し、「両国首脳が得たコンセンサスに沿って前向きかつ建設的な協議と対話を行うことで一致した」と伝えている。

8日の会合では、中国の知的財産権侵害問題、対米貿易黒字の削減策などが話し合われるとみられているが、市場関係者の間からは「交渉期限となる3月1日までに妥協点を見出すことは十分可能」との声が聞かれている。今回の次官級の会合では、できるだけ多くの問題点を洗い出し、次につなげることが期待されている。一部の市場関係者は「中国側では中国製造2025におけるハイテク強国化戦略で外資の参入を認め、知的財産権の問題などの解決に向けて法制化、制度化される動きが出てくるのではないか?」と予想している。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米国株続伸などを意識してリスク回避のドル売り縮小