28日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:米ハイテク株安が重石
■決算チェック:ハイデ日高、第1四半期6%営業減益も進捗率27.7%
■前場の注目材料:NOK、車用増強、回路基板、海外拠点に120億円


■米ハイテク株安が重石

28日の日本株市場は、直近安値水準でのこう着が続きそうである。27日の米国市場は、買いが先行したものの、主要ハイテク株や長期金利低下を受けて金融株に売りが広がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比100円安の22130円。円相場は1ドル110円20銭台で推移している。米国ではトランプ大統領が、中国による対米投資制限について対米外国投資委員会(CFIUS)の役割強化での対応を選択し、強硬措置を避けたことが好感されたほか、原油相場の上昇も材料視されたが、ハイテク株の下落が重石になりそうだ。

ただ、昨日の日経平均はこう着感の強い相場展開となったが、一先ず落ち着いた値動きとなっている。物色はリスク回避的な流れの中で、内需・ディフェンシブ系にシフトしているほか、個人は中小型株での短期値幅取り狙いの売買が中心。米中貿易摩擦に対する警戒感は依然として強いものの、市場は冷静に対応しているように映る。

本日は株主総会集中日となることもあり、個別物色の流れが一段と強まりやすいだろう。また、NT倍率の修正の流れから、銀行株の動向も引き続き注視しておきたいところである。また、警戒感は強いものの、円相場がやや円安に振れて推移しており、自動車株の底堅さを見極めたいところでもある。

一方、日経平均は5月安値を意識した慎重スタンスとなるが、シカゴ先物は一時22090円まで下げる局面もみられた。22000円を固める動きをみせてくるようだと、次第に押し目を拾う動きも意識されてくるだろう。

(村瀬 智一)


■ハイデ日高、第1四半期6%営業減益も進捗率27.7%

ハイデ日高<7611>は27日、第1四半期決算を発表。売上高は前年同期比5%増の106.43
億円、営業利益が同6%減の13.56億円だった。季節商品が伸びたほか、「ちょい飲
み」需要も取り込み、アルコール販売も伸びた。利益面では人件費や原材料価格の上
昇が重石となった。ただし、通期計画に対する第1四半期営業利益の進捗率は27.7%と
計画通りの進捗であろう。


■前場の注目材料

・1ドル110円10-20銭
・米原油先物は上昇(72.76、+2.23)
・欧米で金利低下
・日銀が大規模緩和継続
・朝鮮半島の地政学リスク後退
・三菱ケミHD<4188>、材料開発「MI」活用、専門組織で技術結集
・東海カ<5301>、米に生産拠点、カーボンブラック、SRCを341億円で買収

・NOK<7240>、車用増強、回路基板、海外拠点に120億円
・出光興産<5019>、昭和シェル<5002>統合へ、創業家、態度軟化か


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし




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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~米ハイテク株安が重石