*07:41JST NYの視点:米国のPMI悪化も他国に比べ良好、ドル底堅く推移か 英国の8月サービス業PMIは予想外に50割れと1月来の活動縮小域に落ち込んだ。過去最低を記録した21年1月来で最低となった。PMI総合も予想外の50割れで21年1月来で最低。

ユーロ圏8月の総合PMIも予想外に昨年12月来で初めて50を割り込んだ。21年2月以降ほぼ2年半ぶりの低水準に落ち込んだ。ドイツの総合PMIも少なくとも2020年8月来で最低を記録した。低調な結果を受けて、欧州中央銀行(ECB)の9月追加利上げ確率はPMI発表前の6割から4割に低下。

米国も例外ではなく8月PMI速報値は予想以上に悪化した。サービス業PMIは51.0と、7月52.3から予想以上に低下し、2月来で最低。PMI総合も50.4と、2月来で最低となった。高い物価や高金利で需要が一段と低迷したと、統計を発表したS&Pグローバルマーケットのチーフエコノミストは指摘した。賃金や材料費の伸びは一段と拡大したが、商品価格の伸びは若干緩和。企業はコストを商品価格に完全に反映させていない。需要の低迷、受注も減り米企業は人員削減、または、新規採用を制御すると見られる。

ただ、他国に比べて、唯一米国の総合PMIは活動の拡大域をかろうじて維持しているため、ドル買い材料になると見られる。

■8月製造業PMI速報値
米:47.0(予想:49.0、7月:49.0)
仏:46.4(予想45.0、7月45.1)
独:39.1(予想38.8、7月38.8)
ユーロ圏:43.7(予想42.7、7月42.7)
英:42.5(予想:45.0、7月:45.3)

■8月サービス業PMI速報値:
米:51.0 (予想:52.0、7月:52.3)
仏:46.7(予想47.5、7月47.1)
独:47.3(予想51.5、7月52.3)
ユーロ圏:48.3(予想50.5、7月50.9)
英:48.7(予想:51.0、7月:51.5)

■8月総合PMI速報値:
米:50.4(予想:51.5、7月:52.0)
仏:46.6(予想47.1、7月46.6)
独:44.7(予想48.3、7月48.5)
ユーロ圏:47.0(予想48.5、7月48.6)
英:47.9(予想:50.4、7月:50.8)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:米国のPMI悪化も他国に比べ良好、ドル底堅く推移か