20日のニューヨーク市場では、トランプ米大統領が「中国や欧州連合(EU)が通貨を人為的に操作している」との意見を述べたことや、米CNBCが「大統領はFRBがあと2回の利上げに踏み切る可能性を懸念している」とのホワイトハウス高官の話を伝えたことから、リスク回避のドル売りが活発となった。人民元安について、ムニューシン米財務長官はロイターとのインタビューで、「人民元安を牽制、為替操作の兆候が無いか注視している」と答えている。

 ロイターの報道によると、米財務省は10月15日に公表予定の半期毎為替報告書で人民元安を精査する意向のようだ。米財務省は現時点で中国を為替操作国に認定していないものの、中国が人民元安をこのまま放置した場合、市場関係者の間からは「米国は中国を為替操作国に認定する可能性が高い」との声が聞かれている。本日発表される人民元の中心レートが20日の6.7671元との比較で元高の水準に設定された場合、リスク回避的なドル売り・円買いは一服するとの見方が多いようだが、そうでなければ、株安・円高の相場展開となる可能性がある。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 人民元相場の動向を注視する展開