18日の日本株市場はこう着感の強い相場展開になりそうだ。17日の米国市場は小幅に下落している。中国の1-3月期GDPが予想を上振れたことが材料視されたが、1-3月期決算を見極めたいとの思惑からもみ合う展開に。シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円安の22265円。円相場は1ドル112円台で推移している。

 米決算ではIBM、ネットフリックスが冴えない一方で、モルガン・スタンレーが好材料視されている。また、取引終了後に決算を発表した金属大手のアルコアは、時間外で弱い値動きをみせており、神経質にさせそうである。ただし、アップルと和解合意を発表したクアルコムが続伸となり、半導体株を下支えしており、半導体株への支援材料といったところであろう。

 もっとも、市場参加者は限られているほか、週末は主要海外市場が休場となることもあり、出来高は膨らみづらい需給状況である。昨日のセクター動向をみても、証券、海運、輸送用機器が上昇率上位であり、外部環境の不透明要因が後退する中で、リターン・リバーサルといった流れであろう。リスク回避的な流れが後退してくることにより、買い戻しの流れが継続しているといったところである。

 なお、米中は貿易協定交渉の着地点を探る中、新たな会合の仮日程を設定したと、米紙WSJが協議に詳しい関係者の話として報じている。交渉団は5月下旬か6月上旬に署名式にこぎ着けたい考えと伝えており、日本の10連休中での波乱懸念は後退し、引き続き進展期待が下支えとして意識されやすい。需給が売りに傾いているセクターや銘柄などへは、買い戻しによる底堅さが意識されやすいところである。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 米決算警戒も買い戻しによる底堅さ意識