2018年大納会の株式市場は、日経平均の2万円固めを意識した底堅い相場展開が意識されよう。27日の米国市場では、前日の大幅高の反動やトランプ政権が中国通信機器メーカーである華為技術(ファーウェイ)や中興通訊(ZTE)などの機器使用を企業に禁じる大統領令を検討していることが嫌気され、ダウは一時600ドルを超す下落となったが、引けにかけて急速に切り返す展開から260ドル高となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比15円高の20035円と小幅な上昇で帰ってきているが、ナイトセッション終了後の切り返しだったこともあり、ナイトセッション比では215円高となる。ADRの日本株も全般冴えない展開ではあったが、引け際の切り返しによるリバランスの動きが意識されそうだ。

 昨日の日経平均は5日線を挟んでの攻防となったが、一先ず大引けでの2万円回復には一安心といったところであろう。ただ、市場参加者は限られているため、個別の値動きとしては、朝高後はこう着といったところであった。底堅さは意識されてはいたが高止まりの状況であり、積極的な参加者は皆無といったところであろう。

 まずは、市場のセンチメントとしては2万円キープが期待されるところである。主要な参加者は休みに入っているほか、ポジションを持っての年越しは避けたい投資家は相当多いとみられ、個人主体の中小型株などに短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすいとみられる。

 ただ、外部環境は不透明ではあるが、年明けには米政府が中国当局者との貿易協議のため中国を訪問すると報じられていることもあり、リスクの取れる参加者については、イレギュラー的に下げている現株価水準での押し目拾いに向かわせよう。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 大納会での2万円キープが期待されるところ