日経平均は小幅反発。11日の米国市場でNYダウは大幅に3日続落し、1861ドル安と過去4番目の下げ幅を記録した。新型コロナウイルスの感染第2波への警戒感や、景気のV字回復への期待後退などから売りが広がった。円相場は一時1ドル=106円台まで上昇し、本日の日経平均は米株安や円高を嫌気して390円安からスタート。朝方には一時21786.93円(前日比685.98円安)まで下落し、取引時間中としては今月1日以来となる22000円割れの場面もあったが、売りが一巡すると下げ渋る展開となった。

大引けの日経平均は前日比167.43円安の22305.48円となった。なお、先物・オプション6月物の特別清算指数(SQ)は22071.46円。東証1部の売買高は19億0416万株、売買代金は3兆3246億円だった。業種別では、鉱業、倉庫・運輸関連業、金属製品が下落率上位で、その他も全般軟調。その他製品のみ小幅ながらプラスを確保した。東証1部の値下がり銘柄は全体の88%、対して値上がり銘柄は11%となった。

個別では、ソフトバンクG<9984>、ソニー<6758>、トヨタ自<7203>など売買代金上位は全般軟調。東京市場でもコロナ再拡大を警戒する売りが出て、リクルートHD<6098>は3%近い下落。三菱UFJ<8306>などのメガバンク株は米長期金利の低下で売られ、東エレク<8035>といった半導体関連株も一部外資系証券の投資判断引き下げなどが売り材料視された。また、DLE<3686>は短期的な過熱感から売りが続き、ストップ安比例配分となった。一方、ファーストリテ<9983>が朝安後に切り返し、日経平均を下支えした。任天堂<7974>は4日続伸し、年初来高値を連日で更新。中外薬<4519>は取引時間中の上場来高値を付ける場面があった。決算発表銘柄ではラクスル<4384>などが急伸。また、古河電池<6937>は本日も買い気配が続き、ストップ高比例配分となった。


<HK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 日経平均は続落、米株急落を引き継ぐも下げ渋り