そのお金は何に使う?「目的別預金」という考え方で、お金を整理しませんか
10年後に目指す姿はどんな感じ?
2027年1月から、こどもNISAが始まります。これまでの学資保険と同様に、子どもの教育資金の準備を目的とした商品です。このような「使途が明確な資金計画は達成率が高い」というメソッドを自分のライフプランに組み込みませんか? というのが今回の提案です。
日々の暮らしの中でライフプランを考える機会は多くありません。ですが、子どもの教育費に関してはどうでしょう。子どもが産まれたら、七五三・小学校入学・大学入学……という年表が即時に作成されます。その年間行事のスケジュールに沿って必要な費用を予想して、お金の準備が始まります。
教育資金は支払いの期日が決まっていますので、「お金の準備ができていないから入学を1年延ばしてほしい」ということができず、人生の三大費用といわれる教育資金・住宅資金・老後資金の中でも、一番計画的な準備が必要です。
さて教育資金以外の支出に関してはいかがでしょう。例えば海外など長期滞在の旅行。これまでは、リタイアしてからゆっくり楽しむというのが一般的でした。しかし定年が延び、長く働く時代がやってきました。“完全にリタイアしてから”となると、随分先になってしまい、現実味が欠けてしまいます。
まずは自分の“やりたいこと(ほしいもの)”に的を絞り、今後5年後や10年後、さらにその後の将来に描くイメージをプランしてみませんか。
自分のためにお金をどう使う?
ライフプランができたら、それに必要な資金を考えます。いつ、いくら必要か?
これらは日常生活に必要な金額とは別勘定で考える必要があります。「10年後のお楽しみのためには、今ハマっている推し活は少しセーブしないと」といったことが可視化されるかもしれません。
また将来ではなく、今“やりたいこと(ほしいもの)”が高額であればローンを組むことも考えられます。返済金額(毎月その金額を支払っても大丈夫か?)や返済期間(完済時期まで支払いが続いても大丈夫か?)を吟味した上での判断は大事です。将来にわたり納得できる内容であれば、機を逃さず行動すると良いと思います。
ですが、借り入れている期間は自由になる金額、つまり将来のために積み立てられる金額が少なくなることは念頭に置かなければなりません。当初の予定より予算を削る、または時期を延期するといったプラン変更も考えられます。
プランの変更はフレキシブルに考えましょう。ですが、なし崩しにしていては“やりたいこと”が現実から遠のいてしまいます。こどもNISAのように、専用の別口座を作るのも選択肢のひとつです。「目標金額まで、あといくら」といったことも把握しやすいので挫折することも少ないです。
「やりたいことリスト」を作成し、10年後以降にリストアップされているものに関しては、つみたてNISAを使って資金準備するのも一案です。何に使うお金かによって、使う時期までの期間は違います。
流動性(使いたいときにすぐに引き出せるか)を重視するなら銀行預金。5年後くらいに使う予定なら安全性を重視した定期預金や個人向け国債。使うのが10年以上先でリスクをとって収益性を考えるのなら投資信託、といったように、お金の置き場所を分けて考えるのが賢明です。
(図表)
このように分けて考えると、ポートフォリオが組みやすいはずです。期日が近づいたらリスク資産から安全資産に、さらに流動性重視の普通預金などに資産を移動することも重要になってきます。とにもかくにも「なりたい自分になるために自分のお金を活かすこと」を考えることが大切です。
執筆者 : 宮﨑真紀子
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士