夫が「ガス代の節約になるから」と、冬でも給湯温度を「38度」にしています。私は「もう少し温かくしたい」と不満なのですが、設定温度を下げると年間でいくら節約できるのでしょうか?
給湯温度を下げるとガス代が安くなるのはなぜ?
ガス給湯器は、ガスを燃焼させて水を温める仕組みです。水を高い温度まで温めるほど多くの熱が必要になるため、ガスの使用量が増えます。
例えば、水温が10度の場合、38度のお湯を作るには28度、42度のお湯を作るには32度、水温を上げる必要があります。同じ量のお湯を使うなら、38度に設定した方がガスの消費量を抑えられます。
ただし、節約額はお湯の使用量や水温、ガス料金などによって変わります。また、蛇口で水を混ぜて温度を調整する場合、給湯器の設定温度を下げても、実際に使うお湯の温度や量が変わらなければ、期待したほどの節約にならないことがあります。
給湯温度を42度から38度に下げると年間いくら節約できる?
経済産業省資源エネルギー庁によると、浴槽の湯はり温度を42度から40度に下げた場合、年間でガス12.77立方メートルを削減でき、約2070円の節約になります。
また、原油換算で14.81リットルの省エネとなり、二酸化炭素の排出量も年間26.2キログラム削減できるとされています。この試算は、排気の熱も利用する省エネ性能の高い給湯器を想定したものです。
では、42度から38度に下げた場合はどうでしょうか。
ここでは、都市ガスを使って毎日200リットルのお湯をためる家庭を想定します。水温20度、給湯器の熱効率90%、ガス料金1立方メートル当たり180円として計算すると、表1のようになります。なお、都市ガスの発熱量を1立方メートル当たり1万750キロカロリーとし、年間365回の湯はりを想定して計算した概算です。
表1
| 設定温度 | 1回のガス代 | 年間のガス代 |
|---|---|---|
| 42度 | 約82円 | 約2万9900円 |
| 40度 | 約74円 | 約2万7200円 |
| 38度 | 約67円 | 約2万4400円 |
※筆者作成
この条件では、42度から38度に下げると年間約5500円、40度から38度に下げると年間約2700円の節約になります。
ただし、これは浴槽の湯はりだけを比較した金額です。シャワーや台所で使うお湯は含まれておらず、実際の節約額は家庭によって異なります。また、公的機関の試算とは計算条件が異なるため、金額をそのまま比較することはできません。
冬でも38度にする必要はある? 無理なくガス代を節約する方法
冬でも給湯温度を38度に設定する必要はありません。冬場は水道水の温度が低く、38度ではシャワーがぬるく感じることがあります。冬場のシャワーは40度前後を目安に、好みに合わせて調整するとよいでしょう。
例えば、冬は40度に設定し、暖かい季節は38度にする方法もあります。先ほどの試算では、38度と40度の湯はりのガス代の差は1回約7円です。毎日お湯をためる場合でも、1ヶ月の差は約210円となります。
また、給湯温度を下げる以外にも、ガス代を節約する方法があります。
経済産業省資源エネルギー庁によると、4人家族の場合で40度のシャワーを流す時間を1日1分短くすると、年間で約1万30円の節約になります。これはガス代と電気代、水道代を合わせた金額です。
シャワー中に体を洗う際はお湯を止めるなど、使い方を工夫するだけでも節約につながります。
給湯温度は快適さと節約のバランスを考えて設定しよう
給湯温度を下げると、ガス代の節約につながります。今回の試算では、浴槽の湯はり温度を42度から38度に下げることで、年間約5500円の節約になる計算でした。
一方、40度から38度に下げた場合の節約額は年間約2700円です。毎日の快適さを考えると、この金額をどう捉えるかは家庭によって異なるでしょう。
冬場に38度のお湯がぬるいと感じるなら、無理に我慢する必要はありません。冬は40度に設定し、その代わりシャワーをこまめに止めるなど、別の方法で節約することもできます。
夫婦で節約額を確認しながら、お互いが納得できる温度を話し合ってみてはいかがでしょうか。
出典
経済産業省資源エネルギー庁 省エネポータルサイト 家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約 風呂給湯器
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー