神戸ソフト、ライブ配信・録画・ビデオ通話のメディアサーバー「SENCA(センカ)」をオープンソースで公開 複数のサーバーを束ね、1台が止まっても仕事を引き継ぐ
Dream News 2026年11月05日 09:00:00
SENCA:https://kobesoft.co.jp/oss/senca/
GitHub:https://github.com/kobesoft-labs/senca
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▲ SENCA の公式ページ。名前は漢字で「閃華」と書きます
開発の背景
映像を配信するには、映像を受け取る、加工する、視聴者へ配る、録画を残す、という4つの仕組みが要ります。これらを機能ごとに別々の製品でそろえると、製品どうしをつなぎ合わせる手間がかかります。
SENCA は、この4つを1つのソフトウェアにまとめたうえで、複数のサーバーで分担して動かせるようにしました。1台のサーバーでも、複数台のグリッドでも、同じ仕組みで動きます。
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▲ SENCA の信号の流れ。左で取り込み、中央で加工・字幕・録画を行い、右で視聴者や他の機材・配信サービスへ届けます
SENCA の特長
1. 受け取る・加工する・届ける・残すが1つに
OBS などの配信ソフトや放送機材(RTMP・SRT)、ネットワークカメラ(RTSP)、ブラウザー(WebRTC)から映像を受け取れます。視聴者へは、ブラウザーやスマートフォンで広く使われている HLS や、遅れの小さい WebRTC で届けます。ライブ配信と同時に録画し、後から見返したり、MP4 に書き出したりできます。録画の予約や保存期間の設定にも対応しています。
2. 何台でもまとめて、止まりにくく
各サーバーは自分の CPU・メモリ・回線・GPU を登録し、SENCA は手の空いているサーバーへ仕事を割り振ります。応答が5秒途絶えたサーバーは「停止」と判定し、その仕事を残りのサーバーへ移します。3台構成での実測では、停止から移動まで約6~9秒でした。サーバーが復旧すると、元の配置に戻します。なお、配信者が直接つないでいるサーバーが止まった場合は、その配信はいったん途切れ、配信者がほかのサーバーへつなぎ直すと続きから配信できます。
3. 合成や板書の補正を、サーバーの上で
複数のカメラの映像や画像を重ねて1つの画面(シーン)を作り、切り替えながら配信できます。斜めから撮った黒板やホワイトボードを正面から見た形に直す「板書の補正」もあります。処理はサーバーの上で動くため、操作する人のパソコンが止まっても配信は続きます。
4. 話した言葉を字幕に、最大8言語へ翻訳
外部の音声認識・翻訳サービスと連携して、ライブ配信に字幕を付け、最大8つの言語へ翻訳します。音声を社外に出したくない場合は、社内に置いた whisper.cpp のサーバーで音声認識できます。設定しない限り、音声や文字を外へ送ることはありません。
5. ビデオ通話と、新しい配信方式にも
ビデオ通話の「部屋」を持ち、ブラウザー用の SDK(組み込み用の部品)で自社のアプリに組み込めます。会議の録画や、配信サービスへの送出もできます。また、標準化が進んでいる新しい配信方式 MoQ(Media over QUIC、draft-22)と HTTP/3 にも対応しています。
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▲ SENCA に付属する管理画面。ブラウザーのカメラの映像を、WebRTC で SENCA へ送っているところです(映像はブラウザーの試験用のもの)
想定する使いみち
・大学・研修の講義配信:板書を見やすく直して講師の映像と合成し、録画して後から見返せるようにする
・イベント・ライブの中継:複数のカメラを切り替えながら、自社のサイトと外部の配信サービスへ同時に流す
・社内放送・説明会:期限と署名の付いた視聴用の URL で配信し、録画は保存期間を決めて管理する
・アプリへのビデオ通話の組み込み:自社のアプリにビデオ通話の部屋を組み込み、会議を録画する
・カメラの集約と記録:ネットワークカメラの映像を取り込み、決まった時間に録画する
自社の設備(オンプレミス)でも、クラウドでも、その両方を組み合わせても動かせます。
ライセンス・導入支援
SENCA は Apache License 2.0 のオープンソースソフトウェアで、ライセンス料を払わずに自社のサーバーで動かせます。Rust で書かれており、Linux で動作します。自社のサービスへの組み込みや、導入の構成は、開発元の神戸ソフトがお手伝いします。
H.264・H.265・AAC など特許プールのある方式のソフトウェアは同梱していません。H.264・H.265 の変換には GPU メーカーの仕組みを使います。受け取った映像をそのまま配信・録画するだけなら、GPU は要りません。
現在の版は v0.0.1 で、安定版の前の段階です。ほかのソフトウェアとつないで確かめた範囲と、まだ確かめていない範囲(GPU とキャプチャ機器の実機での動作、Chrome 以外のブラウザーなど)は、公式ページと GitHub で公開しています。
会社概要
会社名:神戸ソフト株式会社
所在地:〒650-0031 兵庫県神戸市中央区東町123-1 6F
代表者:代表取締役 松岡 利昌
設立:2023年10月
事業内容:システム開発・アプリ開発の受託開発
URL:https://kobesoft.co.jp/
配信元企業:神戸ソフト株式会社
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情報提供元: Dream News