外車王SOKENに引き続き、この「旧車王ヒストリア」の編集長を兼務することになった。現在、このメディアを軌道に乗せるべく、日々奮闘中だ。 20代の頃、未経験なのを承知でいくつかの自動車雑誌編集部の門を叩き、文字どおり「門前払い」を食らった身としては夢のような話だ。あれから20数年・・・。媒体のコンテンツや依頼するライターさんまで、いち自動車メディア全体をコントロールできる編集長という立場(というか権限)を与えられたのだから、人生何が起こるか分からない。 そこでふと我に返った。「媒体全体をコントロールできる立場(というか権限)」ということは、自分のさじ加減ひとつで(もちろん制約はあるにせよ)どうにでもできる事実に気づいてしまった。その気になれば暴君になってなれる。かなり責任重大なのだ。 その気になれば「お友だち内閣」にすることもたやすい。気心の知れた各ライターの皆さんと、楽しく、和気あいあいとこの「旧車王ヒストリア」を運営しても、おそらくある程度は形になると思う。しかし、それでは読者の方にとってオモシロイと感じていただける記事はお届けできないだろう。 メディアに携わるうえの持論として「この仕事はサービス業」だと考えている。自己満足では意味がない。そのためにも、あらゆる手段を尽くして読者の方に「楽しんでいただく」必要がある。そのためには時にライター陣の皆さんと衝突することもあるだろう。袂を分かつことだってあるかもしれない。 前置きが長くなってしまったが「旧車王ヒストリア」とは、運営母体であるカレント自動車(株)が展開する買い取り事業「旧車王」を広く周知するための「オウンドメディア」だ。オウンドメディア・・・つまりはメジャーバンドに対するインディーズバンドのようなものだ。 オウンドメディアの利点のひとつに、広告主の顔色をうかがう必要がなく、その分、発信する情報の自由度が高い点が挙げられる。買い取り事業「旧車王」の買取り案件を増やすためのコンテンツを大量に投下してもいいわけだ。しかし、それでは単なる自己満足になってしまう。 2010年以前の車を旧車と定義し、旧車にまつわる過去・現在・未来の事象、そして何より魅力をさまざまな切り口から、その道に精通したライターの皆さんの力をお借りしていくつもりで準備を進めている。 そのなかのコンテンツのひとつとして、編集長である私の雑多なつぶやきを週に何回かお届けできればと思っている次第だ。 「この仕事はサービス業である」ことを忘れず、少しでも読者の方に楽しんでいただける記事・情報を配信していきたいと思う。 各ライターさんへのお声掛け、コンテンツの煮詰め・・・等々、ありとあらゆることがまだまだ手探りの状態。走りながら考えていかざるを得ない点も少なからずありそうだ。しばらくは試行錯誤の状態が続くと思われるが、ご贔屓のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。 [ライター・撮影/松村透]
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