ビフィズス菌「SBT2786」の睡眠改善メカニズムを解明
ぷれにゅー_かわいい 2026年11月05日 11:00:00
ビフィズス菌「SBT2786」は、摂取による睡眠増加の作用機序として、脳内の特定の神経回路を介したシグナル伝達が重要であることを明らかにしました。
研究の概要と背景
雪印メグミルクは、ヒトの睡眠改善効果が確認されているビフィズス菌「Bifidobacterium adolescentis SBT2786」(以下、SBT2786)について、その作用機序の一端をショウジョウバエを用いて特定しました。腸内細菌と脳をつなぐ「腸–脳軸」の研究が進む中、本研究ではSBT2786がどのような分子や脳内回路を介して睡眠に影響を与えるのかを分子レベルで解析しています。本研究成果は、国際学術誌「iScience」に掲載されました。作用機序の解明
研究グループは、ショウジョウバエの組織や脳領域ごとに遺伝子の働きを抑制できる遺伝学的手法(RNA干渉法)を用い、睡眠調節に関わる神経ペプチド「CCHa1」とその受容体「CCHa1R」の役割を段階的に解析しました。解析の結果、SBT2786による夜の早い時間帯の睡眠増加には、CCHa1とCCHa1Rを介したシグナル伝達が必要であることが判明しました。また、脳の中心部にあるリング状の神経回路「楕円体」のうち、R3タイプのリングニューロンを多く含む神経細胞集団でCCHa1Rの働きを抑制すると、SBT2786による睡眠増加作用が認められなくなることも明らかになっています。
今後の展望
今回の成果は、摂取したビフィズス菌の刺激が睡眠制御に関わる脳内回路へと伝わる仕組みを理解する重要な知見となります。今後は、SBT2786に関わる上流因子や、情報伝達の詳細なメカニズムについてさらなる研究が進められる予定です。※SBT2786の作用に関わる上流因子や、CCHa1–CCHa1Rシグナルを介した情報伝達の詳細については未解明な部分も残されています。
まとめ
ビフィズス菌SBT2786の睡眠増加効果には、CCHa1–CCHa1Rシグナルと脳内の楕円体回路が関与していることが解明されました。本知見は、腸内細菌による睡眠調節機構の理解における新たな手がかりとして期待されます。関連リンク
http://doi.org/10.1016/j.isci.2026.117683 情報提供元: ぷれにゅー_かわいい
記事名:「 ビフィズス菌「SBT2786」の睡眠改善メカニズムを解明 」