1950年に生産が開始されたフォルクスワーゲン・タイプ 2。「ワーゲンバス」の通称で世界から愛されたトランスポーターが、EV(電気自動車)になって復活を遂げた。日本でも6月20日から注文受付が始まった「ID.Buzz」、さっそくプチ試乗すると街を歩く多くの人からスマホを向けられることに。その存在感は、ただモノじゃなかった!

※こちらの記事は、6月20日公開のモーターファン掲載記事より引用しています。

ID.Buzz Pro Long Wheelbase

ホイールベースの異なる2モデルを用意。価格は888万9000円〜

6月20日、フォルクスワーゲン ジャパンは新型のフル電動ミニバン「ID.Buzz(アイディー・バズ)」の注文受付を、全国の正規販売店にて開始した。出荷は2025年7月下旬以降を予定している。

「ID.Buzz」の最大の特徴は、1950年から量産され、日本でも「ワーゲンバス」として長く愛されてきた「タイプ 2」のヘリテージを継承したデザインだ。ショートオーバーハングのプロポーション、特大のVWロゴ、現代風にアレンジされたスライディング・ウィンドウ、V字型のフロントパネルを備えた象徴的なフロントフェイス、そしてツートンカラーの色分けのラインにもなっているLEDヘッドライトなど、「ワーゲンバス」のモチーフを取り入れながら、現代流に巧みにアレンジしている。

ID.Buzz Pro

ID.Buzz Pro

「ID.Buzz」の存在感の大きさは、実際のボディの大きさとも関連している。「ID.Buzz」には2-2-2のレイアウトで2列目センターをウォークスルーとした6人乗りノーマルホイールベース仕様 (NWB) と、2-3-2のレイアウトでホイールベースを約250mm伸長した7人乗りロングホイールベース仕様 (LWB) の2種類が用意されている。NWBのサイズは全長4715mm×全幅1985mm×全高1925mm、ホイールベース2990mm、そしてLWBは全長4965mm×全幅1985mm×全高1925mm、ホイールベース3240mmと堂々たる体躯だ。

ID.Buzz Pro Long Wheelbase

「ID.Buzz」の大きなボディは、広大な室内空間という恩恵ももたらしている。特にLWBの2列目席の足元空間は圧倒的で、ジャイアント馬場クラスの人が座っても、膝周りが窮屈な思いをすることは決してないはず。また、EVらしいフラットなフロアも、居心地の良さにつながっている。

そして天井には、フォルクスワーゲンで最大サイズを誇るパノラマガラスルーフを用意。タッチ操作によって透明と半透明を切り替えることができるのがユニークだ。

ID.Buzz Pro

ID.Buzz Pro

ID.Buzz Pro

ID.Buzz Pro

ID.Buzz Pro Long Wheelbase

ID.Buzz Pro Long Wheelbase

ID.Buzz Pro Long Wheelbase

ID.Buzz Pro Long Wheelbase

ID.Buzz Pro Long Wheelbase

荷室も使い甲斐がありそうな広さだ。最大容量はNWBが2123L、LWBが2469Lを確保している。2列目と3列目のシートは分割して格納することができるだけでなく、いざとなれば3列目シートは取り外せたりと、多彩なアレンジが可能。また、スライドアとテールゲートはもちろん電動式で、両手が塞がっている状態でも足の出し入れで開閉できる機構も備わっている。

ID.Buzz Pro Long Wheelbase

ID.Buzz Pro Long Wheelbase

ID.Buzz Pro Long Wheelbase

ID.Buzz Pro Long Wheelbase

ID.Buzz Pro Long Wheelbase

ID.Buzz Pro Long Wheelbase

ID.Buzz Pro Long Wheelbase

ID.Buzz Pro Long Wheelbase

ID.Buzz Pro Long Wheelbase

ID.Buzz Pro Long Wheelbase

ID.Buzz Pro Long Wheelbase

EVと言えば航続距離も気になるところ。「ID.Buzz」の電池容量はNWBが84kWh、LWBが91kWhで、航続距離はNWBが524km、LWBが554kmと、どちらも500km以上を実現しているのは立派。しかも、急速充電は140〜150kWと高速なので、外出先での利便性も高い。さらに「ID.Buzz」を新車で購入すると、フォルクスワーゲングループ(フォルクスワーゲン、アウディ、ポルシェ)の正規ディーラーでの急速充電が最長で1年間無料となるのもうれしいところだ。

横綱級の重量ボディをものともしない走りの実力に、ちょっとビックリ。

さて、今回日本で「ID.Buzz」が発表されたイベント『フォルクスワーゲン ジャパン “Volkswagen Brand Exhibition” Press Conference 2025』の終了後、「ID.Buzz」にチョイ乗りすることができたので、その印象をご紹介したい。

「ID.Buzz」のプラットフォームは、「MEB(モジュラー エレクトリックドライブ マトリックス)」。これは2022年から日本に導入されているSUVタイプのEV「ID.4」と同じもの。車重はLWBの場合、2.7tを超えているため、試乗前は「もっさり」した動きを予想していたのだがさにあらず。最高出力210kW、最大トルク560Nmを発揮するモーターが、低速からグイグイと車体を前に押し出してくれるのだ。そして、低い位置に重いバッテリーを搭載していることによる低重心が効いているのだろう、全高が2mあるクルマとは思えないほど安定したフットワークを披露するのにはちょっと驚かされた。

ID.Buzz Pro

もうひとつ驚かされたのは、「ID.Buzz」の注目度の高さ。試乗の拠点となったのは六本木。世界の高級車が闊歩する街だから、そんじょそこらのクルマでは誰も驚かない。にもかかわらず、「ID.Buzz」で走り出した途端、スマートフォンを取り出して写真を撮っていく通行人の姿をチラホラと目にすることに。あらためて、「ID.Buzz」が醸し出す存在感の大きさを実感した次第だ。

「ONLY BUZZ」とフォルクスワーゲン自らが謳うとおり、まさに唯一無二の存在と言える「ID.Buzz」。日本でのターゲット層は、「洗練された職業やフリーランスの方」に加え、「平日は会社員でも週末にクリエイティビティを発揮させるような趣味人の方」も含まれるという。長年のフォルクスワーゲンファンだけでなく、「ID.Buzz」で初めてフォルクスワーゲンを知る顧客も多いそうだ。

価格はNWBの「Pro」が888万9000円、LWBの「Pro Long Wheelbase」が997万9000円。「Pro」にはオプションとして、LEDマトリクスヘッドライト、パワーシート、シートヒーターなどが含まれるアップグレードパッケージ(70万円)を用意また、「Pro Long Wheel Base」はラグジュアリーパッケージ(29万7000円)を選択すると、パノラマルーフとHarman Kardonプレミアムサウンドシステムが装着される。

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情報提供元: GO OUT
記事名:「 フォルクスワーゲンのEV、 ID.Buzzに日本で乗った! 新型“タイプ 2 ワーゲンバス”は圧倒的存在感。