しっかり睡眠をとっても疲れが取れない場合、「年齢的に仕方がない」「最近忙し過ぎるから」と放置していませんか? しかし休んでも回復しない疲労感が続く場合、原因は単なる加齢や忙しさではないかもしれません。体の中でひそかに進行することがある、疲労感を伴う病気とは――。

Q. 最近よく眠っても疲れが取れず、病気ではないかと不安です

「最近、しっかり眠っても朝から体が重く、昔に比べて疲れが取れにくくなりました。40代なので年齢のせいかもしれませんが、病気の可能性もあるのでしょうか? 疲労感だけで、病院に行くべきか迷っています」

A. 年齢のせいとは限りませんが、見分けるポイントがあります

寝ても疲れが取れない状態が続いても、多くの人は年齢や忙しさのせいだと考えがちです。しかし、疲れの原因は年齢や生活習慣だけとは限りません。慢性疲労の原因には、見逃されやすい病気が隠れていることもあります。特に30~40代は無理がきく年代のため、不調に慣れて無自覚になりやすい点に注意が必要です。我慢できる程度でも、他に何か症状がないかも振り返ってみましょう。

慢性的な疲労感を伴う病気はさまざまですが、30~40代で見逃されやすい、よくある5つの疾患は以下のものです。疲労感以外の症状についても挙げます。

・甲状腺機能低下症:寒がり、顔やまぶたのむくみ、便秘、声のかすれなどがじわじわ現れる
・鉄欠乏性貧血:月経のある女性に多く、立ちくらみや階段での息切れ、薄く割れやすい爪などがみられる
・睡眠時無呼吸症候群:日中の強い眠気、起床時の頭痛、いびきなど。肥満傾向や首周りが太い人は特に注意
・軽度うつ・適応障害:やる気が出ない、朝が特につらいなど。責任感が強い人ほど疲労感として現れやすい
・初期の糖尿病:喉の渇きや頻尿、甘いものを食べると異常に眠くなるなど。進行がゆるやかで見逃されやすい

疲れが2週間以上続く場合や、生活習慣を改善してもよくならない場合は、「気のせい」と放置せず、医療機関に相談してください。定期的な検査で異常がなくても、数値だけを当てにしてはいけません。自分の体の感覚を大切に、ちょっとした予兆の段階を無視せずに対処することが大切です。「戦略的予防」の視点を持つことが、「病気にならない・進行させない」体づくりにつながります。

慢性的な疲れは、体が発するSOSかもしれません。「疲れて当然」と片付けず、体からのメッセージとして向き合いましょう。

中田 航太郎プロフィール

予防医療専門家として活動する起業家医師。「後悔のない人生」をモットーに、戦略的な健康経営と個別化された予防医療サービス『Wellness』を提供。様々な媒体で幅広く情報を発信をしながら、人々が自分らしく生きるための健康をサポートしている。
情報提供元: All About
記事名:「 「しっかり寝てもダルい」「40代からは仕方ない」 疲労感を伴う、見逃されやすい5つの病気 」