実家に帰ると、炊飯器の上にふきんがかけてある。あるいは子どもの頃、友達の家の炊飯器にはレースのカバーがかかっていた……。そのような光景を見たことがある人もいるのではないでしょうか。

こうした習慣を見て育った人の中には、「炊飯器には布をかけるもの」と思っている人もいるかもしれません。実際のところ、炊飯器に布をかける必要はあるのでしょうか。

A. いいえ、炊飯器に布をかける必要はありません。特に炊飯中や保温中は、絶対にかけないようにしましょう

昭和の家庭では、炊飯器やテレビ、電話などの家電に、布やレースのカバーをかけることが珍しくありませんでした。ホコリや汚れを防ぐ目的のほか、家電を目立たせたくない、あるいは好きな布で部屋の雰囲気を統一したい、といった意味合いもあったのでしょう。その名残で、現在でも炊飯器にふきんをかけている家庭があるかもしれません。しかし、今の炊飯器では、こうした習慣はおすすめできません。

というのも、炊飯器のふたには、炊飯中に発生した蒸気を外へ逃がすための蒸気口があります。ここをふきんなどでふさいでしまうと、蒸気が正常に排出されず、故障の原因になることがあります。特に気をつけたいのは、炊飯が終わったあとです。炊飯終了のメロディーが鳴ると、つい「もう使っていない」と思いがちですが、保温中も炊飯器は運転しています。炊飯中だけでなく、保温中もふきんをかけないようにしましょう。

使っていないときなら、かけても大丈夫?

では、電源を切っているときなら問題ないのでしょうか。実は、メーカーによって注意書きの表現が異なります。例えばパナソニックでは、炊飯中にふたの上にふきんなどを置かないよう注意しています。一方、象印の取扱説明書には「本体(特に蒸気口)には、ふきんなどをかけない」とあり、炊飯中に限るような条件は特に示されていません。

もちろん、これは電源を切った状態で布をかけると、ただちに故障するという意味ではありません。ただ、使うたびに布を外す必要がありますし、うっかりかけたまま炊飯を始めてしまう可能性もあります。そう考えると、わざわざ布をかけたり外したりする手間を増やす必要もないでしょう。

なお、炊飯器の吸気口や排気口にホコリがたまると、故障の原因になることがあります。ホコリが気になる場合は、布で覆うのではなく、取扱説明書に従って定期的にお手入れすることが大切です。

昔の習慣にとらわれず、今の炊飯器に合わせた使い方を

かつては家電をホコリから守るために布をかける習慣がありましたが、現在の炊飯器には安全に使うための注意点があります。そもそもホコリよけのつもりでも、布自体にホコリがたまっていては本末転倒です。

また隠す目的で布をかけていた人もいたようですが、最近の炊飯器はスタイリッシュなので、隠す必要はありません。昔からの習慣にとらわれず、今の炊飯器に合った使い方を心掛けたいですね。

田中 真紀子プロフィール

白物家電、美容家電の専門家兼ライターとして活躍。日々発売される新製品をチェックし、製品の紹介記事やレビュー記事を雑誌やweb、新聞などで紹介している。日常的にも話題の新製品を使うことで、ライフスタイルに合わせた選び方や、上手な採り入れ方の提案も行っており、テレビ出演も多数。
情報提供元: All About
記事名:「 Q. 実家では炊飯器の上にふきんをかぶせていましたが、かぶせた方がいいのでしょうか? 」