ビール好きの皆さんは、ビールの原材料のひとつ「ホップ」は、ほとんどを輸入に頼っていることをご存知ですか?じつは日本産ホップは栽培量が少なく、その生産量は世界で0.2%ととても希少です。


秋田県横手市は日本産ホップの一大産地です。今回、横手産ホップを通じて日常の喜びや豊かさを提供したい、秋田県内のブルワリーを応援したいとの想いから、希少な横手産ホップ「IBUKI(イブキ)」を使ったクラフトビール『「横手産ホップ」シリーズ』が造られ、2020年7月17日に発売されました。

醸造を担当したのは、「秋田あくらビール」「羽後麦酒」「湖畔の杜ビール」「田沢湖ビール」の4つのクラフトブルワリー。同じ横手産ホップ「IBUKI」を使っても、まったく個性が異なるクラフトビールに仕上がったそう。


横手産ホップ「IBUKI」を地域の宝に



ホップの栽培において、50年近くの歴史を持つ横手市。2019年のホップ収穫量は約40トンあり、全国の市町村で2番目に多い収穫量でした。しかし、ホップ農家の高齢化や担い手不足により、生産量がこの10年で半減し、農家も64軒(平成22年)から、34軒までに減っているそう。

2017年、そのような状況を知った横手の民間有志とキリングループが繋がり、地域活性への取り組みがスタート。横手のホップを守っていこう、横手のホップを「地域の宝」として次世代に引き継いでいこうと、民間有志団体「よこてホッププロジェクト」が発足しました。活動は広がりを見せ、2019年には、ホップ生産農家、横手市、民間企業、キリングループ4者の官民連携組織「よこてホッププロジェクト」が設立。ホップ生産者の確保や横手産ホップのPRを担い、持続可能な「ホップの郷」の実現を目指しています。


「横手産ホップ」シリーズは、3つの想いから企画されました。

1つめは、横手がホップの産地であることを知ってもらい、横手産ホップ「IBUKI」を通じて日常の喜びや豊かさを提供したいとの想い。

2つめは、ホップ農家が抱える課題についても知ってもらい、 横手の取り組みを地域活性の取り組みにつなげていきたいとの想い。

3つめは、新型コロナウイルス感染拡大により、飲食店での需要減少に苦しんでいる秋田県内のクラフトブルワリーの支援につなげたいとの想いからです。

写真左から、湖畔の杜ビール醸造責任者関口さん、田沢湖ビール醸造長佐々木さん、羽後麦酒代表斎藤さん、あくらビール醸造長長谷川さん
秋田県内4社のクラフトブルワリーに醸造を依頼し、ラベルデザインは秋田公立美術大学の美大生が担当しました。新型コロナの影響により直接会うことができず、オンライン会議を重ね、ようやく発売日を迎えました。

■よこてホッププロジェクト:https://yokote-hop.com/

個性豊かな味わいを飲み比べ



「IBUKI」の最大の特徴は華やかな香り。少量の使用でも個性がでるホップで、フローラルでレモンやグレープフルーツなどの柑橘系の香りを持ちます。

4種類とも横手産ホップ「IBUKI」を使いましたが、それぞれコンセプトが違い、同じホップを使ったとは思えない味わいになっているそう。醸造を担当したブルワーさんからのコメントとともに、それぞれの味わいをレポートします!


横手産ホップ×秋田あくらビール



長谷川信さん


強烈なホップの苦みと香りが特徴。飲み口はスッキリしていますが、横手産・アメリカ産ホップの爽快な苦みは、これからの暑い時期にピッタリ。フルーティなアロマは飲み口を豊かに、魅力的なビールに仕上がりました。




少し濁りがある茶色のビールです。グラスに注ぐと、レモンやパイナップルのような香りが広がります。飲んでみると、最初に甘みを感じ、すぐにしっかりとした苦みが広がります。飲み込んだ後には、パイナップルのような甘い風味や芝生の上に寝転んでいるような青っぽさが鼻に抜けます。苦みはすっと消え、後味すっきりの一杯。


横手産ホップ×羽後麦酒



鈴木隆弘さん


モルティでありながら、横手産「IBUKI」の爽やかな香りとキレのある苦みを楽しんでもらえるお酒だと思います。




少し濁りがあるオレンジ色。レモンや紅茶のような香りがあります。飲んでみると、酸味を感じつつ、しっかり苦いビール。飲み込んだ後にしょうゆのような風味があり、余韻が楽しめる一杯。


横手産ホップ×湖畔の杜ビール



関口久美子さん


100%横手産ホップ「IBUKI」を使い、さらに秋田の風土をよりビールに込めるために、秋田県産のあきたこまち米も使用して醸しました。「秋田の風土と実りで醸す、ホップの香りが活きた夏のラガー」をテーマに仕上げた本品は、呑み口も潔くホップがふくよかに香るきれいな味わいです。料理の素材の味も引き立てます。




少しにごりのある黄金色。グラスに鼻を近づけると、お米の甘い香りがします。飲んでみると感じる優しい甘み、じんわりと苦みが効いてきます。飲み口は軽く、すっきりとした後味で、するすると飲めてしまう一杯。


横手産ホップ×田沢湖ビール



佐々木純一さん


ジメジメした梅雨時期を乗り越えられる様な、キレキレの夏向きビールです。ピルスナーをベースに、ホップの爽やかな香りと、糖度を限りなくゼロに近づけた、キレのあるスッキリとした味わいが特徴のビールです。




キラキラと輝く金色。涼やかなで爽やかなホップの香りがします。飲んでみると、少しの酸味とキリッとした苦み。すっきりとした味わいで、ごくごく飲めてしまう一杯。

秋田県内の酒販店のほか、通販サイトでも購入可能



各種ビールは、秋田県内の酒販店、小売店での販売のほか、各社の通販サイトでも購入することができます。
詳しくは、よこてホッププロジェクトのHPでご確認ください。また、こめたび ECサイトでは、4種類セットの販売もしています。

横手のホップを感じてほしい



横手産ホップ「IBUKI」の特徴を活かしつつ、まったく異なる味わいに仕上がった「横手産ホップ」シリーズ。おうちでも楽しんでもらいたいと瓶で販売しています。ぜひ1本だけでなく、4種類を揃えてお楽しみください。

クラフトビールを飲みながら、横手市のホップ畑に思いを馳せてみるのはいかがでしょうか。



『「横手産ホップ」シリーズ』





  • 〇発売日:2020年7月17日(金)

  • 〇こめたび ECサイト:https://kometabi.theshop.jp/



  • 横手産ホップ×秋田あくらビール

  • 〇ビアスタイル:インディアペールラガー

  • 〇アルコール度数:6%

  • 〇原材料:麦芽、米、ホップ

  • ◯容量:瓶330ml
    ◯希望小売価格:500円(税抜き)

  • 〇醸造所:株式会社あくら 秋田あくらビール(株式会社あくら)
    ◯HP:https://www.aqula.co.jp/wp/



  • 横手産ホップ×羽後麦酒

  • 〇ビアスタイル:ペールエール

  • 〇アルコール度数:5.5%

  • 〇原材料:麦芽、ホップ

  • ◯容量:瓶330ml
    ◯希望小売価格:600円(税抜き)

  • 〇醸造所:株式会社羽後麦酒
    ◯Facebook:https://www.facebook.com/ugobakushu/

    横手産ホップ×湖畔の杜ビール

  • 〇ビアスタイル:アメリカンラガー

  • 〇アルコール度数:5.5%

  • 〇原材料:麦芽、米(あきたこまち)、ホップ

  • ◯容量:瓶330ml
    ◯希望小売価格:583円(税抜き)

  • 〇醸造所:株式会社トースト 湖畔の杜ビール
    ◯HP:https://www.orae.net/



  • 横手産ホップ×田沢湖ビール

  • 〇ビアスタイル:ピルスナー

  • 〇アルコール度数:5%

  • 〇原材料:麦芽、ホップ

  • ◯容量:瓶330ml
    ◯希望小売価格:475円(税抜き)

  • 〇醸造所:株式会社わらび座 田沢湖ビール
    ◯HP:https://beer.warabi.or.jp/









情報提供元: ビール女子
記事名:「 【飲んでみた】希少な秋田・横手産ホップを使った4種類のクラフトビールが初登場!