日本の大手メーカーのビールに比べて、何十倍もの苦味を持つビール「1000 IBU」をご存知でしょうか? “世界最恐のインペリアルIPA” と言われるこのビール、一体どれほどの苦さなのか確かめてみました。
"世界最恐" のインペリアルIPA
「1000 IBU」は、今や50ヵ国以上でビールマニアの舌を唸らせるデンマークの鬼才・Mikkeller(ミッケラー)のビールです。そもそも商品名にある「IBU」とは一体どういう意味なのでしょうか?
IBUとは…
International Bitterness Units (国際苦味単位)の略で、ビールの苦味を表す単位のことです。ホップの重量や煮沸時間などによって計算で求めたり、ビール中の成分を直接測定したりして求めることができます。計算上の数値であり、人間の感じる苦味と異なる場合があります。
ちなみに大手ビールメーカーのIBUがおよそ15~29と言われており、それと比べると「IBU 1000」がどれほど高い数値かが分かります。一般的に人間が感じられるIBUは100までと言われており、数値だけで考えるともはや苦いなんて次元の話ではありません。
「1000 IBU」を取り扱うウィスク・イーのホームページでは次のように記述されています。
テイスティングコメント“ホップヘッド向けに醸造された世界最恐のインペリアルIPA。フルーティなホップフレーバーの後に、IBU値1000というとてつもない苦みが、まるでセンブリを飲んだようにじっくりといつまでも舌の上に残ります。”株式会社ウィスク・イー ホームページより
「世界最恐」「センブリ」…? ビールを飲む上であまり聞き慣れない単語が並び、一瞬身がすくみますが、ますます興味が湧いてきました。これは飲んでおかねば…!
口の中で苦味が爆発!クセになる一杯
グラスに注ぐとクリーミーな泡と赤みがかった濃いブラウン色が印象的で、パンチのある華やかなホップの香りが鼻を刺激します。
飲んだ瞬間にほのかなモルトの甘味を感じますが、それもつかの間、強烈な苦味がドドドドド…と押し寄せてきます。インパクトのある苦味が口の中を支配し、舌の上でホップが爆発しているかのよう。これは面白い!
記憶に残るほどの苦味を感じながらも、麦の旨味とのバランスも良いので、ついついクセになる味わいです。苦味が舌の上に居座り続け、飲み終えた後は料理のフルコースを味わったような満足感でいっぱいに。とてもゴクゴク飲めるようなビールではないので、一口一口じっくりと味わうのがベストです。
デンマークの鬼才ミッケラーがつくる、衝撃のビール「1000 IBU」。一口飲めば、魅惑的な苦味の世界に引きずりこまれること間違いないでしょう。
情報提供元: ビール女子