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古来より貿易船や探検船、軍船などに当たり前のように猫は飼われていました。彼らの役割は、船に潜むネズミを捕えること。ネズミは船のロープや木製品などの船具をかじる厄介者で、船自体を損傷させることもありますし、船員の食料や商品となる穀物などを食べてしまい、病気を発生させることもありました。これを防ぐため猫が飼われていたそうです。また、長い船旅、乗組員たちのストレスを和らげるペットとしての役割も担っていたといいます。
さらに迷信の一種ですが毛並みに逆らい毛づくろいしていれば嵐、くしゃみをしたら雨など天気を予測するのにも役立ち、船の守り神のような存在でもあったそうです。
第二次世界大戦中、チャーチル首相は米のルーズベルト大統領と密会するため戦艦プリンス・オブ・ウェールズに乗艦。このときの船乗り猫が「ブラッキー」。チャーチルが下船する際、ブラッキーが近づくと、チャーチルに撫でられている写真が存在し有名に。この出来事から敬意を込めブラッキーは「チャーチル」に改名。後に戦艦は沈められるも猫のチャーチルは生き延びましたた。
5月2日は、1939年にイギリスの戦艦プリンス・オブ・ウェールズが進水した日です。ワシントン海軍軍縮条約が効果をなくした後に作られた戦艦で、チャーチルのお気に入りでした。当時最強の戦艦でしたが、航空機には勝てず1941年12月10日にマレー沖で沈没しました。写真はチャーチルと黒猫のブラッキー。 pic.twitter.com/Ls9EcZTB0i
—pearbook (@pearbook_jp) May 2, 2019
後に「サム」と呼ばれる白黒の猫は、まずドイツ海軍の戦艦ビスマルクに乗艦していました。その後、連合軍との戦いでビスマルクは沈没。乗員2200人のなか、生き残ったのは100人程度。そのなかにサムもおり、残骸にしがみつき漂流しているところをイギリス海軍の駆逐艦コサックに救助されました。ここで「オスカー」という名前をもらいますが、コサックが今度はドイツの潜水艦に沈められると、イギリスの駆逐艦リージョンに退避。空母アークロイヤルに引き渡されました。上記のエピソードから「浮沈のサム」と艦長が命名しますが、今度はアークロイヤルも攻撃を受け沈没。またまた木片にしがみついているところを、駆逐艦ライトニングとリージョンに助けられました。後にライトニングとリージョンも沈み、乗艦した3つ、かかわった2つの艦艇全てが沈んでも生き残った幸運な猫「サム」は、伝説として今でも語り継がれています。
おはようございます( ^ν^)
—天青賢者らびたん (@rabitan0710) December 18, 2021
良い1日にしましょう✨
奇跡の生還で有名な猫:アサシンブル・サム(不沈のサム)
第二次世界大戦中沈没した3隻の戦艦に乗りその全てにおいて生き延びた船猫
「ビスマルクの猫・オスカー」という名の作品がイギリスグリーンウィッチの国立海事博物館に展示されました#猫pic.twitter.com/RWpgO4ODB1
1956年に第一次南極観測隊として出発した観測船「宗谷」。この船に乗った樺太犬のタロとジロのストーリーは映画「南極物語」としても描かれ有名です。
実はこの宗谷には、船乗り猫も乗っており、船や昭和基地で生活していました。その猫は「たけし」。滅多に生まれないオスの三毛猫だったため、船の守り神として同行しました。たけしの主な任務は隊員たちの「癒し」。
約一年の滞在を終えてヘリで基地から宗谷へ帰還した時のたけし。(つまり止むを得ずタロやジロたちを置いていくことになった時でもある) pic.twitter.com/4mCCifLwGZ
—進士 素丸 (@shinjisumaru) April 14, 2021
昭和基地ではペットして愛され、現地で生まれた子犬たちとも仲良く生活していたそうです。後に日本に帰ってこれたたけしは、隊員に引き取られます。しかし脱走し行方不明になってしまったそうです。