稲川淳二77歳「怪談にはちょうどいい年齢になってきた」怪談話の第一人者として新たな高みに
タレントの稲川淳二(77)が13日、大阪市内で「MYSTERY NIGHT TOUR2025 稲川淳二の怪談ナイト」(8月21~24日、森ノ宮ピロティホールほか)の取材会に出席した。
93年から休むことなく続けてきた夏の風物詩。「日本の情緒を感じるようなつやのある話ができたらいいな」と意気込む。
今年も工房にこもって作り上げた新作怪談5本と心霊写真の解説を行う。7月12日の宇都宮市文化会館を皮切りに、11月16日の沖縄桜坂劇場まで全国39カ所52公演を予定している。
33年も公演を続けるくらい、怪談のファンがいることには「怪談はおもしろいんですよ。怪談は人をつなぎます」ときっぱり。「私の怪談でも大きい会場は1000人以上来ますけど、みんなひとつになる。野球場と同じ。私のライブに来て結婚した人が知ってるだけで5組いる。赤の他人同士が親しくなっちゃう」と明かしながら、「怪談って余韻がある。ホラーで親しくなったって聞かないけど、怪談は人をつなげる。どこかに情があるんですね」とうれしそうに笑った。
年齢なりの新たなチャレンジもある。「私ももう77。8月で78になる。ファンの皆さんが楽しんでくれる時間を大事にしたい」
昔、怪談話を聞かせてくれたおじいさんやおばあさんの年齢に自身が到達し、「怪談にはちょうどいい年齢になってきた。うまい人がやる怪談もいいけど、『おっかねえおっかねえ』と思った、そういう懐かしさをプラスアルファした方が怪談らしい。『昔、夏に稲川淳二ってじいちゃんが怪談をしてくれた』と思ってくれるような状況にいきたい」と、第一人者として“懐かしさ”も加えた新たな怪談を披露するつもりだ。