76歳ベテラン俳優、学生時代貨物船の船員だった「船にいればメシ食えますからね」
俳優笹野高史(76)が13日、フジテレビ系「ぽかぽか」(月~金曜午前11時50分)に生出演。学生時代、海外に渡航する船乗りだったことを明かした。
笹野は学生時代について「そのころのことを言っても分からないでしょ」と前置きして「70年安保である意味日本中が盛り上がっていた。東京中の大学があっちでもデモ、こっちでもデモで機動隊の方とやちあっていた。大学も椅子や机を校門に積み上げてバリゲードをつくっていた。学校の授業もないような感じ。東京中が、日本中がそうだった」と話し「大学も劇団も大きなデモの渦の中に…僕もついていけなくなった。日本にいるところがないと思って、外国行こう、外国行くにはお金がない、お金がなくて外国いけるのは船乗りだ。ツテをたどって雇っていただけました」と海外渡航する船員になったことを話した。
笹野は「当時は好景気だっったから、こんな素人でも雇ってもらった。船の中は陸の呼び方と全然違う。イチから仕事を覚えなきゃいけない。見習いで入った。貨物船でした。船員の仕事は楽しゅうございました」と振り返り「ジョニ黒とかジョニ赤が高級なお酒だったけど、免税でしょ、船員はステテコであおってましたね」と話した。そして「トビウオみたり、イルカと遊んだり、個室でしたし、船にいればメシ食えますからね。いただくお給料はみんな遊びに使っちゃう」と楽しかった船乗り生活を述懐した。
劇団に所属したことについては「そんなことは置いておいて、船に乗っている方が勝ってましたね」と語った。船での生活は約1年半。「そうしたら、日本が落ち着いて、大学も再開されるようになった。劇団も再開するからと聞いた」と話した。陸の生活に戻るかどうかは迷ったが、劇団では役者ではなく裏方だった。何のあてもなかったが「無謀な方を選んでしまうんですよ」と楽しかった船員生活を捨てて、元の生活に戻ったと話した。