八代亜紀さんの等身大銅像が完成、「雨の慕情」のポーズ 一周忌に合わせて都内の菩提寺に
昨年12月30日に73歳で死去した八代亜紀さんの一周忌に合わせ、東京・品川区の菩提(ぼだい)寺「安養院」で19日、等身大銅像の除幕式が行われた。銅像はヒット曲「雨の慕情」の「♪雨雨、ふれふれ」のおなじみのポーズをとっている。
除幕式には八代さんのヒット曲「なみだ恋」や遺作となった「想い出通り」を手がけた作詞家悠木圭子さん(88)が出席。「亜紀ちゃんとは53年の付き合いです。たくさんの愛をくれました。そんな亜紀ちゃんの銅像がここにできるのは素晴らしく、とてもうれしい。私は亜紀ちゃんがいなくなった感じがしない。ここにいるような気がします。亜紀ちゃんは『先生、大丈夫?』といつも元気づけてくれました。立派な銅像ができてよかったね。喜んでいるよね」などと呼びかけた。
銅像の制作は生前から親交のあった彫刻家堤直美さんが手がけた。「日本で一番、愛された歌手でした。制作の話があったのは6月ごろで他の仕事を後回しにして作った。八代さんといえば『雨の慕情』の左手をあげている姿。銅像は愛に満ちた顔になりました。像は1000年、半永久的に残る。触ったら人の手の脂で良い色になっていく。触ってほしい」とあいさつした。
銅像の横には箱根から移設した石のモニュメントを設置。石には八代さんの直筆で「遠まわりでも つまずきながらでも ひとすじに生きる それがすばらしき人生」と刻まれている。八代さんの大好きだった言葉だという。
墓地エリアには一般の人は入れないが、銅像には会いに行ける。式典の最後には「八代さんはにぎやかなことが大好きでした。これからも気軽に会いに来てほしい」とアナウンスがされた。