伝説的な名香を創り上げてきた香料「アルデヒド」

出典:byBirth

かの有名なCHANEL(シャネル)を代表するフレグランス“No.5”に合成香料として初めて使われたことでも知られ、体臭を思わせるような鼻に残る脂肪臭でありながらも、多くの人々を惹きつけてやまない「アルデヒド」。

他の天然香料の個性美を引き立てながら奥行きのあるセンシュアルな余韻を残してくれたりと、単体ではなく組み合わせることによって高貴な香りのハーモニーを創り上げてくれる特性があり、フレグランス愛好家たちの間では“フローラルアルデヒド”という新たな香りのジャンルも人気を集めています。

ここからは、そんな捉えどころのない「アルデヒド」を活かしたフレグランスを手掛けるブランドを見ていきましょう。

GUERLAIN(ゲラン)

1828年の創業以来、自然との共存のなかで生まれる真のラグジュアリーを追求し続けているパリ発のビューティーブランドGUERLAIN(ゲラン)。

イギリス人将校と日本女性の禁じられた恋を描いた小説“La Bataille(ラ・バタイユ)”に登場するヒロインを着想源に、「ベルガモット」「ジャスミン」「ローズ」「ベチバー」やピーチのような香りを漂わせる「アルデヒド(C14)」などを重ね合わせたシプレー系のフレグランスを生み出し、1919年の発売から100年以上が経った今もなお世界中で根強い人気を誇っています。

奥ゆかしさのなかに揺るがない芯を感じさせるモダンな香り立ちは、強くしなやかに生きる現代人女性にも通じるものがきっとあるはず。

KERZON(ケルゾン)

2013年に兄弟である2人によって創設された、パリ発のフレグランスブランドKERZON(ケルゾン)。

パリ19区に位置する緑豊かな“ビュット・ショーモン公園”ののどかな風景を着想源に、深みのある「サンダルウッド」「シダーウッド」「バニラ」「アルデヒド」などを組み合わせたフレグランスを手掛けています。

園内に生い茂る木々の力強さや気ままに過ごすパリジェンヌたちを彷彿とさせ、調香からパッケージに至るまで全作業がフランス国内で行われているのも特徴。

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Nicolai(ニコライ)

ゲラン家の血を引く女性調香師Patricia de Nicolai(パトリシア・ド・ニコライ)が1989年に創設した、フランス発のフレグランスブランドNicolai(ニコライ)。

「ローズ」「サンザシ」「オレンジブロッサム」などが織りなす華やかなノートを「アルデヒド」がより一層引き立てながら、羽根のように柔らかくムスキーな香りを創り出すフレグランスが高く評価されています。

幸福感をもたらす温かく美麗な香りのハーモニーや、黄金色に煌めくボトルキャップがあしらわれた芸術的な佇まいに思わず陶酔してしまうこと間違いなし。

BYREDO(バイレード)

美術学校でファインアートの修士号を取得したBen Gorham(ベン・ゴーラム)が2006年に創設した、ストックホルム発のフレグランスブランドBYREDO(バイレード)。

「ローズセンティフォリア」「バイオレット」「ムスク」「アルデヒド」など選りすぐりの香料が繊細に重なり合う、洗い立ての真っ白なシーツや石鹸を想起させるフレグランスがロングセラーを記録しています。

フランス語で“白(BLANCHE)”を意味する商品名の通り清潔感のあるソフトな香り立ちがジェンダーを超えて愛され、大切なパートナーと香りを共有することで親密度もさらに高まるはず。

Maison Margiela(メゾン マルジェラ)

既成概念にとらわれることなく独創的なクリエイションを発信し続けている、フランス発のファッションブランドMaison Margiela(メゾン・マルジェラ)。

「ローズ」「コリアンダー」「アイリス」「アンバーグリス」などに加えて奥行きを出す「アルデヒド」を組み合わせた、エーゲ海に浮かぶギリシャの島で過ごす余暇を彷彿とさせるフレグランスが性別を問わず愛されています。

背中に降り注ぐ太陽の暖かな光や、大波のしぶきを想起させるエネルギッシュな香り立ちは抑え込んだ感情を解放させたいときにも活躍。

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Histoires de Parfums(イストワール・ドゥ・パルファン)

シェフという異色の経歴を持つ調香師Gerald Ghislain(ジェラルド・ギスラン)によって2000年に創設された、独創的なコンセプトに定評があるフレグランスブランドHistoires de Parfums(イストワール・ドゥ・パルファン)。

1831年に初演されたオペラの最高傑作“ノルマ”を着想源に、個性豊かな「ジャスミン」「ベンゾイン」「イランイラン」「プラリネ」「アルデヒド」などをブレンドした非日常へと誘い出すフレグランスを手掛けています。

1冊の本に見立てたユニークなボトルデザインや、流麗な旋律を香りで描いたドラマティックな世界観に心酔すること間違いなし。

いかがでしたか?

不朽の名作と呼ばれるフレグランスに高確率で調合され、主役となる香料をより一層引き立てる「アルデヒド」ならではの魅力をぜひ皆さんもご体感ください。

情報提供元: GODMake
記事名:「 人を惹きつけてやまない香料「アルデヒド」って何?押さえておきたい“フレグランスブランド”もお届け