肌を健やかに保つために大切な「バリア機能」。バリア機能が低下すると、肌は敏感状態となりトラブルが起こりやすくなり、回復にも時間がかかります。

バリア機能を正常に働かせるためには、効果的なスキンケアで肌を整えることが大切です。そこで本記事では、バリア機能を高めるスキンケアについて解説します。

バリア機能について

出典:byBirth

バリア機能は、肌本来が持つ能力の一つです。ここでは、バリア機能の「メカニズム」と「低下する原因」について解説します。

バリア機能のメカニズム

バリア機能とは、外部からの刺激や異物、雑菌、紫外線などから肌を守ってくれる機能を指します。また、肌内部の水分の蒸発を防ぎ、うるおいのある肌の維持にも役立っています。

バリア機能が十分に発揮されるためには、皮膚の最も外側にある角層部分にうるおいが保たれている状態でなければなりません。うるおいを保つために必要な成分は次の3つです。

皮脂膜

汗と皮脂が肌表面で混ざり合ってできた油膜のことで、水分の蒸発を防ぎます。

天然保湿因子(NMF)

角質細胞内で水分を保持する役割があります。

角質細胞間脂質(セラミド)

角質内の細胞と細胞の間を埋めて、水分が外に逃げないように働きます。

上述した3つの保湿因子がバランスよく働くことで、バリア機能がしっかりと働き丈夫で健やかな肌を維持できます。

バリア機能が低下する原因

出典:byBirth

バリア機能が低下すると、肌内部に蓄えられていた水分が蒸発してうるおい不足となり、外的刺激から肌を守れなくなります。すると、肌は敏感傾向となり、肌荒れ、赤み、乾燥などさまざまな肌トラブルに見舞われるようになるのです。

バリア機能が低下する主な原因には次の4つが考えられます。

誤ったスキンケア

健やかな肌づくりにスキンケアは重要ですが、誤った方法で行うとバリア機能を低下させる原因となります。

例えば、洗浄力の強いクレンジングや洗顔を行う、ゴシゴシ強い力でお手入れを行うなどの行為は、肌に負担をかけてバリア機能の低下につながるので注意が必要です。

紫外線

紫外線は、体内に活性酸素を過剰に発生させて、正常な肌細胞を攻撃します。すると、肌のうるおいを保つヒアルロン酸やセラミドなどを減少させて乾燥を招き、バリア機能が低下してしまうのです。

外部の刺激

バリア機能は、外的刺激から肌を守る働きがあります。しかし、角質層は非常に薄いため、刺激が強すぎるとかえってバリア機能が低下する原因となります。

肌は常に外に露出している部位で、春は花粉、夏はエアコン、秋は空気の乾燥、冬は気温の低下と1年中過酷な環境にさらされているのが特徴です。バリア機能を低下させないために、角質層を丈夫にして、外的刺激に負けない肌づくりをしていくことが必要となります。

加齢

年齢を重ねると、肌の油分と水分が減り乾燥しやすくなります。すると、バリア機能が正常に働かないため、外的刺激からダメージを受けてさまざまな肌トラブルにつながっていきます。

また、加齢に伴い代謝が悪くなると、ターンオーバーが遅れて、新しい細胞を生み出す力が弱まり、コラーゲンやヒアルロン酸などの保湿成分が減少します。こうしてうるおいが枯渇した状態が続くと、バリア機能の低下の原因となっていくのです。

バリア機能を高めるスキンケア

出典:byBirth

バリア機能の低下を防ぐには、毎日のスキンケアで外的刺激に負けない肌づくりをしていく必要があります。ただし、肌に負担のない、正しいやり方でなければ効果は十分に出ません。

ここでは、バリア機能を高める正しいスキンケアについて解説します。

肌に優しいクレンジング・洗顔

クレンジングと洗顔は、肌に付着した汚れや古い角質を落として清潔にし、肌本来がもつ機能を正常に働かせることが目的です。ただし、汚れを落とすことを重視しすぎると、肌に必要な皮脂やうるおいまで取り除いてしまい、かえってバリア機能の低下を招く恐れがあります。

バリア機能をしっかりと働かせるためには、肌に優しいクレンジングと洗顔を心がけましょう。

例えば、使用するクレンジング料は、ジェルタイプやクリームタイプなど洗浄力と保湿力のバランスがよいものを選ぶことをおすすめします。使うときは適量を守り、手のひらとの間で摩擦を起こさないように注意しましょう。

一方、洗顔では、洗顔料を適量とり、弾力のある泡を立ててから顔全体を包み込むようにして洗います。泡の吸着力で汚れは落ちるため、ゴシゴシとこする必要はありません。すすぎは35℃以下のぬるま湯で30回以上を目安にして行い、すすぎ残しを防ぎましょう。

肌の水分をふき取るときも、こすると摩擦で肌が傷ついてしまうため、ポンポンとタオルを押さえつけるようにしてやさしく丁寧に行うことが大切です。

十分な保湿

保湿は、肌にうるおいを与えてバリア機能を高めます。朝晩、洗顔後は、化粧水、乳液、クリームを使って十分に保湿を行いましょう。

化粧水は、コットンに湿らせて顔全体にパッティングして、顔がひんやりするまで浸透させます。その後は、乳液、クリームを重ねて油膜を張り、化粧水のうるおい成分の蒸発を防ぎましょう。

とくにクリームは、油性成分が多く長時間うるおいを持続してくれます。また、有効成分の配合量も多いため、美容効果が出やすいのが特徴です。そのため、セラミドやヒアルロン酸など高保湿成分が入ったクリームを使うと、肌のうるおいを高めてバリア機能の回復を促す効果が期待できます。

保湿ケアには、バリア機能を効率よく高めるためにクリームまでしっかりつけるように意識しましょう。

紫外線対策

紫外線対策をすると、活性酸素の発生を抑えてバリア機能低下を防ぎます。朝のスキンケアの最後に日焼け止めクリームを塗ってしっかりと対策をしましょう。

紫外線は季節によって量に変動はありますが、1年中降り注いでいるため、日焼け止めクリームは毎日欠かさず塗ることをおすすめします。また、紫外線はガラスを通り抜けて室内に侵入してくるので、外出しない日も忘れずに塗りましょう。

まとめ

出典:byBirth

バリア機能とは、外部からの刺激から肌を守るほか、肌内部の水分の蒸発を防いでうるおいのある肌を維持する役割があります。

バリア機能が低下する原因は「誤ったスキンケア」「紫外線」「外部の刺激」「加齢」の4つです。「肌に優しいクレンジング・洗顔」「十分な保湿」「紫外線対策」の3つのスキンケアで、バリア機能は高められます。

バリア機能を高めるスキンケアで、肌荒れと無縁な強い素肌を手に入れましょう!

情報提供元: GODMake
記事名:「 バリア機能を高めるスキンケアとは?肌荒れと無縁な強い素肌を手に入れる!