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太陽の光には紫外線が含まれています。紫外線は英語で「ultraviolet」といい、その略称がUVです。紫外線は波長の長さによって「UVA(A波)」「UVB(B波)」「UVC(C波)」に分類されます。
UVAは肌の色を黒くし、日焼けの原因になる他、シワやたるみの原因になると言われています。また、波長が長いため、窓ガラスや雲を通過しやすいという性質があります。
UVBは長時間浴びると肌に炎症を起こす他、シミの原因になると言われています。炎天下で長い間過ごしたあとに、肌が赤くなってヒリヒリするときは、UVBが影響していると考えられます。
UVCは波長が短いため、通常はオゾン層で吸収されて地上には届きません。
紫外線の種類が分かったところで、次は日焼け止め化粧品に表示されている「SPF」「PA」「ノンケミカル」の意味を解説します。
SPF値とは「Sun Protection Factor(紫外線防御指数)」の略です。炎症やシミの原因になるUVBの遮断効果を表すもので、選ぶときの目安は次のとおりです。
PAとはProtection grade of UVA(UVA防止効果の程度)の略です。肌を黒くし、シワ・たるみの原因になるUVAの遮断効果を表しています。効果は次の4段階に分かれているので、選ぶときの目安にしてみてください。
日焼け止め化粧品に使われる紫外線防御剤は、大きく分けると紫外線吸収剤と紫外線散乱剤に分類されます。「ノンケミカル」とは紫外線吸収剤を配合していない日焼け止め化粧品のことです。
紫外線吸収剤は、皮膚の表面上で紫外線を吸収し、皮膚に紫外線の影響が及ぶのを防ぎます。場合によっては、紫外線吸収剤は肌の負担になることがあると言われています。
紫外線吸収剤を使用していない日焼け止め化粧品には、「ノンケミカル」「ケミカルフリー」などと書かれていることがあります。紫外線吸収剤に敏感な場合は、これらの記載があるものを選ぶのがおすすめです。
(ノンケミカルは本来、「化学的な合成成分を使用していない」という意味ですが、日焼け止め化粧品に関しては「紫外線吸収剤を使用していない」という意味で使われています。)
紫外線散乱剤は、皮膚表面で紫外線を反射・散乱させ、紫外線が皮膚に入るのを防ぎます。紫外線散乱剤を多く配合すると肌が白浮きするというデメリットがありましたが、最近は改良が進み、白浮きしにくい日焼け止め化粧品が増えています。
ここまで紫外線のデメリットを述べてきましたが、紫外線には良い作用もあります。特に注目したいのは、紫外線を浴びると体内でビタミンDが合成されること。ビタミンDは骨や筋肉の維持などに役立つと言われている栄養素です。
ビタミンDは鮭やきのこ類などの食材からも摂ることができます。日光浴や食事で充分に補うのが難しい場合は、サプリメントもあります。ビタミンDが不足しないように工夫しましょう。
肌が老化する最大の原因は、太陽光であると言われています。紫外線対策には、汗をかいたら日焼け止め化粧品を塗り直す、帽子や日傘を活用する、UVカット効果のある服を着る、などを合わせて行うと、より高い効果が期待できます。
適度な紫外線対策と栄養バランスのよい食事で、美容や健康に役立てましょう。