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また、猫背になると、1分間に出入りする空気の量である「換気量」が低下してしまいます。すると取り込むことができる酸素の量も少なくなってしまうため、有酸素運動を行っても消費できる脂肪の量が少なくなってしまいます。
つまり、脂肪燃焼効率が下がってしまうということです。これがもう一つの理由です。そのため、エクササイズをお腹痩せ効果につなげるには、猫背の姿勢をストレッチでリセットさせておく必要があると言えるのです。
猫背の姿勢ともう一つリセットさせておくべき箇所は、強く前傾した骨盤です。骨盤の前傾が強いと、腹筋への力が抜けてしまうからです。そのためいくら腹筋エクササイズを行っても、腹筋には効きません。
腹筋は、骨盤を後傾方向に動かすことで機能します。そこで強く前傾した骨盤を、ストレッチによってリセットさせておくことも必要となります。
このようなことから、お腹痩せに効くエクササイズを効果につなげるには、「猫背の姿勢」と「強く前傾した骨盤」をストレッチでリセットさせる必要があると言えます。
それでは、具体的にどのようなストレッチを行うべきでしょうか。
猫背の姿勢をリセットするストレッチには色々ありますが、ここではテニスボール1個あれば簡単にできる「猫背リセットストレッチ」を行っていきます。
一方、強く前傾した骨盤をリセットさせるには、「腸腰筋への静的ストレッチ」を行います。腸腰筋とは、腰椎(背骨の腰部の部分)から骨盤をまたがって大腿骨に停止している筋肉で、この筋肉は「股関節を曲げる」という働き以外にも、大腿骨が固定されると「骨盤を前傾させる」というそれもあるのです。
しかし「腸腰筋へのストレッチ」だけでは動きの制限が解除されただけなので、腹筋が十分に使えるように「骨盤後傾方向への動きを高める動的ストレッチ」も合わせて行うようにします。
両腕を、できるだけゆっくり大きく動かすことがポイントです。このストレッチを行うことで、胸椎(背骨の胸部の部分)の強い後弯をリセットすることができます。
骨盤を後傾させるコツは、目線をお腹に向けるようにすることです。ストレッチ中は、骨盤が正面を向くようにしましょう。
左右それぞれ、反動や弾みをつけずに、筋肉が心地よく伸ばされていることが感じられる強度で、30秒間伸ばし続けるようにしましょう。
四つん這いの体勢になり、腰を軽く反らせた体勢を作ってから(写真上)腰を丸める動作(写真下)を10回繰り返します。
腰を丸める動作を、少しずつ大きくしていくようにすることが動きを高めるコツです。ストレッチ中、目線は床に向けたままにします。
必ず動きを高めたい腰を丸める動作で終わるようにしましょう。
今回は「お腹痩せに有効なエクササイズを行っているのに効果が現れない…」という方に、是非行っていただきたいストレッチを3つご紹介しました。
いくら性能の良い自動車でも、ブレーキを踏んだままアクセルを踏んでいたら前には進みません。エクササイズも同じで、いくらお腹痩せに有効なエクササイズを行っても、動きが制限されている状態では、ターゲットとなる筋肉に十分効かせることができないため、効果は期待できません!
ターゲットとなる筋肉に効かなくて、お腹痩せ効果につなげることができない場合は、まずはストレッチで「動けるカラダ作り」を行うことをお勧めします!