- 週間ランキング
それでは「腹筋エクササイズをすると腰が痛くなってしまう」という問題を解決に導く方法についてお伝えしていきましょう。この方法は2つのステップから成ります。
先ほどお伝えした通り、腹筋エクササイズをすると腰が痛くなってしまうのは「骨盤の強い前傾」が原因と言えます。骨盤の前傾を強めている背景として、腸腰筋の過度な緊張が挙げられるので、まず腸腰筋の過度な緊張を静的ストレッチで緩める必要があります。これが1つめのステップです。
しかしそれだけではまだ腹筋が十分には使えない状態と言えます。腹筋を使うには、骨盤を後傾方向に動かす必要があるからです。
そのため、もう一つのステップとして「骨盤後傾方向への動きを高める動的ストレッチ」を行っていきます。
反動や弾みをつけずに、太もも付け根前面部分が心地よく伸ばされていることが感じられる強度で、30秒間伸ばし続けるようにします。
骨盤を後傾させるコツは、目線をお腹に向けるようにすることです。
骨盤がストレッチしている腸腰筋の方向へ向いてしまうと、腸腰筋へのストレッチ効果がダウンしてしまいます。そのため、骨盤を正面に向けるようにしましょう。
四つん這いの体勢を作り、軽く腰を反らせた体勢(写真上)から腰を丸める動作(写真下)を10回繰り返します。
ゆっくりした動きで、腰を丸めていく動きを少しずつ大きくしていくようにすることが動きを高めるポイントです。
動きを高める目的で行うストレッチは、必ず高めたい動きで終わるようにします。この場合は「腰を丸める動き」で終わるようにしましょう。
2つのステップから成る解決方法を実践したら、改めて腹筋エクササイズを行ってみましょう。すると骨盤後傾方向への動きができているので、腰を気にすることなく腹筋に効かせることができるはずです!
これだけでも十分エクササイズ効果がアップするのですが、更に腹筋エクササイズで確実に腹筋に効かせるためのポイントをここでお伝えしておきましょう。
アブドミナルクランチは腹直筋上部へのエクササイズで、ミゾオチを支点に上体を起こす動作を繰り返します。
このエクササイズは腰を床に押し付けながら、その反作用で上体を起こすようにしてみましょう(写真赤矢印参照)。すると確実に腹直筋上部に効かせることができます。
「それでも腹筋への効き感よりも腰の痛みが強い…」という場合、足をイスなどに乗せるなどして、膝と股関節を90度に曲げた状態で行ってみましょう。
上半身(上体)を起こすアブドミナルクランチに対し、リバースクランチは下半身(骨盤)を起こす動作を繰り返していきます。
下腹部を支点に骨盤を起こす動作を繰り返すことで、腹直筋下部に効かせることができます。
「骨盤を起こそう!」という意識が強すぎると、却って腹直筋下部には効かなくなってしまいます。そのためリバースクランチは、下腹部を支点に「仙骨」というお尻の上の骨が床から離れるところまで骨盤を起こすようにします(写真赤矢印参照)。
慣れるまで両手を使って骨盤を起こす動作を補助するというのも方法の一つです。
今回は「腹筋エクササイズをすると腰が痛くなってしまう」という問題を解決に導く方法についてお伝えしてきました。ご紹介した解決方法を実践することで、腰を痛めることなく確実に腹筋に効かせることができるようになります!
ターゲットとなる筋肉にしっかり効いているかどうか、関節への違和感がないかどうかを確かめながらエクササイズを行うことが、エクササイズを効果のあるものにする上で必要です。
早速実践してみてくださいね!